外苑前駅から徒歩7~8分の住宅街にある「ヒロヤ(Hiroya)」。「ラス(L'AS)」の近くです。フランス料理店としては珍しく深夜3時までの営業で、仕事を終えた料理人たちが飲みに来ることも多いそう。食べログではブロンズメダルを受賞しています。
店内は厨房に面したカウンター席に個室がひとつ。個室料として5千円を要しますが、その価値を充分感じられるほど特別感のある空間です。
お酒は高くありません。薄はりのグラスに丁寧に注がれたビールは700円で、ボトルのシャンパーニュも9千円~、白ワインだと6千円台から用意されています。これなら気持ちよくひとり1本飲めるというもの。ただしサービスのスタッフはワインの知識に乏しく客あしらいも微妙なので、自力で酒を選ぶ必要がありゲストの審美眼が試されます。
入店して乾杯後、20分経ってようやく出てきたのがコンニャク。20分待ってコンニャクかよと、思わず毒づいてしまいます。
コンニャクの10分後にパン。まさかコンニャクとパンでシャンパーニュを1本空けるとは思わなんだ。思わず立ち上がりそうになりましたが、後から調べたところによると、当店は料理のテンポが悪いことで有名で、それを覚悟で訪れることが暗黙のルールのようです。なるほど、であれば下調べの足りない私の責任である。
入店後45分でようやく料理らしいものが出て来ました。アオリイカを炙ったものにカラスミ。これが一体絶品で、途端に皆の機嫌が戻りゲンキンなものである。ボトルを1本追加発注だ。
続いてエビ(細かな種類は失念)。シンプルに炙ったものですが、付け合わせのチーズスフレ(?)が軽やかな口当たり、かつ味覚は濃厚と矛盾した世界観であり、一体美味しい。
ハタのフリット。思いきりよくカリっと揚がっており実に香ばしい。ニラのソースも大人の苦みが感じられ、徐々にゾーンに入って来ました。
ホタテもやはり思いきりの良い火入れであり、表面がサクっと仕上がり乙な味。メインまで待ちきれず赤ワインを飲み始めていた我々を見かねてか、シェフが恐らくアドリブで生ハムをトッピングしてくれました。
メインはラム。シンプルな調理ですが肉の優しい味わいがシットリと伝わる仕上がりであり、肉汁のソースと共に和やかな味わいです。
ツイート
入店して乾杯後、20分経ってようやく出てきたのがコンニャク。20分待ってコンニャクかよと、思わず毒づいてしまいます。
コンニャクの10分後にパン。まさかコンニャクとパンでシャンパーニュを1本空けるとは思わなんだ。思わず立ち上がりそうになりましたが、後から調べたところによると、当店は料理のテンポが悪いことで有名で、それを覚悟で訪れることが暗黙のルールのようです。なるほど、であれば下調べの足りない私の責任である。
入店後45分でようやく料理らしいものが出て来ました。アオリイカを炙ったものにカラスミ。これが一体絶品で、途端に皆の機嫌が戻りゲンキンなものである。ボトルを1本追加発注だ。
続いてエビ(細かな種類は失念)。シンプルに炙ったものですが、付け合わせのチーズスフレ(?)が軽やかな口当たり、かつ味覚は濃厚と矛盾した世界観であり、一体美味しい。
ハタのフリット。思いきりよくカリっと揚がっており実に香ばしい。ニラのソースも大人の苦みが感じられ、徐々にゾーンに入って来ました。
ホタテもやはり思いきりの良い火入れであり、表面がサクっと仕上がり乙な味。メインまで待ちきれず赤ワインを飲み始めていた我々を見かねてか、シェフが恐らくアドリブで生ハムをトッピングしてくれました。
メインはラム。シンプルな調理ですが肉の優しい味わいがシットリと伝わる仕上がりであり、肉汁のソースと共に和やかな味わいです。
追加で土鍋ゴハンも用意できるということでお願いすると、大量のカニがぶち込まれた豊かな食事が用意されました。これはいい。すごくいい。コンニャクに始まり〆は土鍋ゴハンともはや何料理かは不明ですが、旨けりゃ何でもいいじゃん的なノリの良さを感じました。
以上を食べ、結構飲んでお会計はひとりあたり2.3万円。明細を見るとコース料理は僅か8千円という価格設定であり、これは表参道の奇跡でしょう。
序盤は皿出しのテンポが悪くイラついた場面もありましたが、次からは「そういう店だ」と割り切り大いに楽しめそうです。もちろん薄い関係性のふたりでお邪魔すると会話の間が持たずに苦労するかもしれないのでご注意を。お酒を良く飲む仲良しのお友達と共にどうぞ。
関連記事
「好きな料理のジャンルは?」と問われると、すぐさまフレンチと答えます。フレンチにも色々ありますが、私の好きな方向性は下記の通り。あなたがこれらの店が好きであれば、当ブログはあなたの店探しの一助となるでしょう。
- ガストロノミー ジョエル・ロブション ←最高の夜をありがとう。
- アピシウス ←東京最高峰のレストラン。
- ナリサワ ←何度訪れても完璧。
- naoto.K(ナオトケイ)/神田錦町 ←近い将来、当店は必ず超予約困難になります。かけてもいい。
- 銀座 大石/銀座 ←自分が働くならこういう職場。
- ナベノイズム ←世界観がきちんとある。
- ル・マンジュ・トゥー/神楽坂 ←接客は完璧。料理は美味そのもの。皿出しのテンポも良く、とにかく居心地の良いお店。客層も好き。
- TAIAN TOKYO(タイアン トウキョウ)/西麻布 ←流行り廃りに捉われないマッチョな料理。
- ア・ニュ Shohei Shimono/広尾 ←リニューアルしてリベラルに、旨けりゃなんでもいいじゃん的に。
- ラフィナージュ(L'affinage)/銀座 ←王道中の王道。銀座とは考えられない値付け。
- SUGALABO ←料理だけなら一番好きかも。
- エクアトゥール ←天才によって創られる唯一無二の料理。
- ete(エテ) ←美食の行き着く先はお抱えの料理人。
- アサヒナガストロノーム/日本橋 ←そこらのフランス料理店とは格が違う。
- エステール(ESTERRE)/大手町 ←料理もサービスもパーフェクト。外せない食事ならココ。
- ル マルタン ペシュール(LE MARTIN PECHEUR)/吹上(名古屋) ←フランス料理という文化に対する並々ならぬ愛情を感じました。