トラットリア ソメヤ （Trattoria SOMEYA）／牧志（那覇）

那覇は浮島通りを折れた路地にある「トラットリア ソメヤ （Trattoria SOMEYA）」。沖縄でパスタを食べるなら一番と名高いイタリア料理店です。
店内は厨房に面したカウンター席にテーブルが2卓。ヨーロッパの古いレストランのような深みのある内装で、青いベロアの椅子が特徴的。ちなみに当店はコース主体の完全予約制のトラットリアですが、お隣の「オステリア ソメヤ （Osteria Someya）」はアラカルトを駆使しした居酒屋使いできる気楽なお店です。
酒が安い、生ビールやグラスワインなどは千円を切り、ハウスワインのデキャンタ（500ml）も千円台です。高いワインにも魅力はありますが、やっぱ酒はこれぐらいの価格設定が嬉しいなあ。
前菜盛り合わせが豪華。いずれも県産の食材を用いており、旅行者にとっては嬉しい限り。島らっきょうに生ハムを巻くのは面白い試みです。
パスタは3種。こちらはイカスミを練り込んだものに鰻の白焼きをトッピング。いずれも主張の強い食材ですがトマトの風味が全体を上手く取りまとめています。
ラヴィオリの中にはチーズとトリュフ。これはもう、問答無用の美味しさですね。シンプルなバターのソースも良く合います。
パッパルデッレには鹿肉のラグー。麺そのものの味わいが良く滋味あふれる美味しさ。そこへラグーのパンチのある風味が覆いかぶさり、見事なパスタフレスカ三部作でした。
メインディッシュは県産の豚に仔羊。ひと皿に2種類のお肉が載るのは珍しい。全体にしっとりと下味が付いており、しっとりと穏やかな旨味に淫します。
デザートはゴルゴンゾーラのチーズケーキをチョイス。程よい塩気と乳のコクに青カビのスパイシーな大人の香り。何ならワインが進みそうなデザートでした。
紅茶でフィニッシュ。ごちそうさまでした。

以上を食べ、それなりに飲んでお会計はひとりあたり8千円。東京なら倍請求されてもおかしくない質および量です。費用対効果の良さはさておき、料理がシンプルで主題がハッキリしているのがいいですね。余計なものは削ぎ落し本質のみに迫る日本料理のような精神世界。とりわけ生パスタが絶品なので、沖縄でパスタを食べたくなったらコチラへどうぞ。

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