白金のミシュラン星付き蕎麦屋「三合菴(さんごうあん)」が広尾に移転。広尾駅出てすぐのショッピングモール(?)「広尾プラザ」の1階です。大将は「竹やぶ」出身で、東京の蕎麦を語る上では外せない存在です。
土曜日のランチタイムに予約ナシでお邪魔し、5分ほど待ってカウンター席にご案内頂けました。子連れも多くベビーカー乗り込みの猛者もいましたが、ディナータイムはしっかり飲み食いするゲストが多いため予約したほうが良いでしょう。
まずは「玉子焼き(出汁巻き)」。出汁の風味がたっぷりで、液状化し滲み出ているほどです。なるほど美味しい。ただ、825円という価格設定はちょっと高いなあ。自宅で1個200円の卵を4つ用いて作ってどちらが美味しいのか、という議論もあります。
「にしん蕎麦」が着丼。1,837円と、随分刻んだ価格設定です。おおー、お出汁が美味しいですね。日本料理店のお椀さながらの深みのあるスープであり、麺よりもお出汁の美味しさが際立つお蕎麦です。にしんは別皿での提供。かなりゴッテリと調味されており、美味しいのですが濃すぎるという意見もあります。蕎麦のお供にというよりも、日本酒前提で楽しむと良いでしょう。
こちらは「天せいろ」の天ぷら部門。2,189円と価格をかなり刻んできます。カリっと揚がってスナック菓子のような食感。
せいろにつき、なるほど美味しい。先の温かい蕎麦においては印象が薄かったですが、せいろで食べると香りのよさ、噛み応えならびに喉越しの良さが際立ちました。
以上で5千円弱。うーん、美味しいのですが、やっぱ高いですね。麺類につき、うどんもラーメンもパスタも千円かそこらでそこそこ旨いのに、どうして蕎麦だけ突出して高いのだろうと色々考え込んでしまったランチでした。
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広尾は初デートに良い街です。謎にハイセンスな雰囲気と下町的な親しみやすさが同居する。飲食店も都内トップクラスの名店が比較的リーズナブルな価格設定に落ち着いています。
- TAIAN TOKYO(タイアン トウキョウ) ←この迫力はやはりフランス料理でないと到達できない。
- ア・ニュ Shohei Shimono ←フレンチをベースとした旨いもの屋。
- レストラン アラジン ←記憶がハッキリと残る料理。
- レストランひらまつ ←何度も何度も訪れているのに美味しい。
- Ode(オード) ←先進的、かつ、安定した味わい。
- ランベリー(L'Embellir) ←この店は本物だ。
- マルゴット エ バッチャーレ(Margotto e Baciare) ←あれだけのトリュフ料理とキャビアを食べてこの価格というのはリーズナブル。
- おでこ(au deco) ←フランス料理を食べ込んだ仲間たちでどうぞ。
- コントワール ミサゴ(Comptoir Missago) ←とにかく融通のきく旨いもの屋。
- ヨシダ ハウス(YOSHIDA HOUSE) ←日常に寄り添う究極の普通。
- ポンテ デル ピアット (PONTE DEL PIATTO) ←抜群に旨くてそんなに高くない。
- リストランテ ペガソ(PEGASO) ←接待や綺麗なデートにうってつけ。
- ラ トラットリアッチャ(La Trattoriaccia) ←令和のビスボッチャ。
- ボッテガ(BOTTEGA) ←料理に対して実に真面目。
- アンティキサポーリ(Antichi Sapori) ←食後酒3種が飲み放題。
「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。