日本において、ハイアットが初めて手掛けたリゾートホテル「ハイアット リージェンシー 箱根 リゾート&スパ」。箱根登山電車の強羅駅から車で5分ほどに位置します。2021年12月に15周年を迎えました。
旅は小田原駅から始まります。予約制の無料送迎シャトルバスサービスがあり、小田原駅とホテルの間を小一時間で結びます。箱根登山電車で行けるとこまで行く方は、強羅駅からのシャトルバスも使えます。しかし箱根って遠いな。精神的には沖縄よりも遠く感じる。
バスの到着からチェックイン、お部屋へのご案内は実にスムーズ。ハイアット系列の事務処理能力の高さが伺えます。ちなみに当館はかつて森ビル系列のホテルであり、紆余曲折あってハイアットが運営するようになったそうです。
今回は「デラックス ツイン ルーム」にご案内頂けました。専有面積は73平米もあり、とにかく広い。ただ、やはりどこかしら古臭い設計であるという印象は否めず、「ホテルの賞味期限は10年」という格言が真実味を帯びてきました。
ソファにコーヒーテーブル、デスクを置いても空間に余裕があります。旅館特有の窓際の謎スペースが、上手くスタイリッシュにまとまっています。窓から望む箱根の山々が美しい。ミニバーはハイアットとしては一般的な仕様。しかしながらネスプレッソがある箱根の旅館というのは結構珍しいのではなかろうか。
ウェルカムフルーツとしてイチゴが用意されていました。このイチゴがべらぼうに旨く、連れとどちらが3粒食べるか喧嘩になったほどです。窓際から振り返っての1枚。どうだ広いだろう。ちなみにネットは下りで30Mbpsを安定して記録しており、ワーケーションでの利用にも耐えうるでしょう。
ウェットエリアに参ります。ふたつのベイシンに畳よりも大きな鏡が掛けられており大迫力。
化粧台は部屋のライティングデスクよりも立派ではないかというサイズ感であり、河北メイクもお手の物です。
老人と子供が幅をきかせている施設であり(後述)、奴らとあまり関わりたくないなあということで、チェックインした夜は部屋のお風呂で済ませました。温泉宿に来てまで勿体ない。アメニティはハイアットリージェンシー系列お馴染みのファーマコピア。カナダのスパブランドのものです。
お手洗いは当然に独立型で、麻雀卓を囲めそうなほど広い。
ウォークインクローゼットも広々。ところでハイアット系列では部屋を1歩でも出ればパブリックスペースと規定しているホテルが殆どなのですが、当館は珍しくも浴衣での移動が認められています。大浴場はもちろん、お食事も浴衣OKです。
夕方になったので「リビングルーム(The Living Room)」へ。日中はビジターに対してアフタヌーンティーなどの提供があるようですが、朝と夕方から夜にかけては宿泊者専用施設になります。加えて夕方から夜にかけてはアルコールを含めたドリンクが無料で提供され、宿泊者であれば分け隔てなくジョインできるというのは珍しい仕組みです。詳細は別記事にて。
朝食は「ダイニングルーム ウェスタンキュイジーヌ(The Dining Room Western Cuisine)」へ。宿泊者の朝食会場は全てコチラとなり、子連れも大人カップルもごちゃ混ぜに詰め込んでしまえという運用。ガキどもがうるさく、かなりイラつかされた朝食でした。詳細は別記事にて。
結論として、私にとっては不満の多い滞在でした。ただし「私にとっては」というのがポイントであり、3世代の家族連れが週末に小旅行、みたいな使い方であれば悪くない選択肢でしょう。
スタイリッシュな空間づくりにハイアットの洗練されたサービスが加わるという、箱根の温泉宿としては稀有な存在であり、子供たちが奇声をあげながら走り回ったりバックドロップしたりしても大目に見てもらえるという意味で、家族連れに大変優しいステイ先と言えます。
ゲストは田舎の巨大温泉旅館の団体客と大差なく、20代の付き合いの浅いカップルが頑張って泊まりに来ると絶望すること間違いなし。もちろん当館に責任は無く、箱根という街はそういうもんだと割り切るべきなのかもしれません。私のような狭量なゲストは「ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 仙石原」のように、子連れ客とアダルト客の動線分離が上手い施設(そもそも部屋に露天風呂がある!)を選ぶべきだと確信した滞在でした。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。