博多名物の水炊きをメインコンテンツとして福岡県内に数店舗を展開する「新三浦(しんみうら)」。1910年創業の老舗であり、ランチタイムには行列(ファミレス記帳方式)が生じるほどの人気です。今回はその天神店にお邪魔しました。
我々は予約をしてから訪れたので待つこともなくスイスイです。ただし予約ができるのはコース料理からであり、ランチの定食や親子丼などは当日ウォークインで訪れて注文する必要があります。今回はランチの「梅コース」を注文。まずは鶏皮の酢の物。酢の物といってもタレが濃厚で、ぐんにゃりとした棒棒鶏のようで美味しい。
蒸し鶏のサラダ仕立て。ご覧の通り美味しいのですが、これはサラダというより鶏肉です。ここまで所要時間5分とオペレーションがちょっぱやです。
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主題の水炊き。既に火が通った調理済の鍋がスタンバイ。こちらをリヒートして頃合いを見てセルフで頂きます。
まずはスープのみ。「博多元気一杯!! (はかたげんきいっぱい)」のように真っ白なスープでちょっとビビりますが、味わいは清純そのもの。何でも鶏のガラを10時間以上炊き上げたスープと、新鮮な鶏のぶつ切りを柔らかく炊いた透明のスープを混ぜ合わせて作り上げるそうです。
肝腎の鶏肉は火が通り過ぎているのか、ボソボソであんまり美味しくありません。ケンタッキー・フライド・チキンのように骨が多く食べづらく、誤って噛みこんで歯が折れてしまわないかヒヤヒヤしてしまいました。
肉よりも野菜のほうが美味しいですね。コラーゲンたっぷりの白濁スープに野菜の甘味が溶け込んでよりマイルドな味わいに。
当該スープで雑炊にするのですが、これは絶品。畢竟、水炊きとはスープであると思い知らせる味わいです。お会計は食事だけでひとりあたり3,700円。うーん、ちょっと高いかなあ。その支払金額であればもっと美味しい食事はあるでしょうというのが正直な感想です。一方で2千円かそこらの「水だき小鉢定食」や「親子丼」にも看板のスープが付帯するので、無理に鍋コースにする必要は無いのかもしれません。ランチタイムにウォークインでどうぞ。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。