天神駅すぐのレソラ天神(バーニーズのビルね)4階に入居する「リストランテKubotsu」。もともとは「リストランテASO」の福岡支店という位置づけだったのですが、2018年にシェフの名を冠したお店としてリブランド。
店内はかなり広く、警固公園を望む眺望がイケてます。レストランウェディングなどのバンケットにも積極的なようで、スタッフのサービスレベルも盤石です。
窪津朋生シェフは福岡県出身。代官山「リストランテASO」で腕を磨いたのち、「リストランテASO 天神」の料理長を経て現在に至ります。
まずはアミューズ。フォアグラのパテ(?)に梅をトッピングするという蛮勇が中々いけます。グジェールにはリコッタチーズを忍ばせるなど、楽しい始まりです。こちらはフォアグラ。王道にソテーし地元のカボチャをドドドと流し込みます。フォアグラの脂とカボチャの甘味がよく合う。チップス状にしたゴボウにと軽くトリュフ散らし、無限に食べれる美味しさでした。
パンはプレーンなものなのですが、ホイップバターにワサビ・粒マスタードを用意するという遊び心。
パスタは具(?)と麺が別皿で登場します。具の部にはエビ・タコ・イカ・ムール貝など海の幸が主力。この後セルフで麺をぶち込むのですが、この演出は微妙ですね。麺も含めてプロの腕できちんと盛り付けて欲しいところ。
お魚は豊後水道の太刀魚。ふっくらと焼き上がり豊満な味わいです。オーソドックスなブールブランソースにも良く合う。そういえば、コチラの料理もワインのセレクションも実にフランス料理的であり、そのへんの国境には寛容なお店なのかもしれません。メインは天草大王地鶏。バリっと炭火で炙って高級焼鳥です。ムキムキとした歯ごたえで食べ応え抜群。お出汁のソースにも鶏の旨味がきいています。
デザートもパスタと同じく、主題とフルーツが別皿で登場します。写真は私がセルフでぶちまけた後の絵。ほら、キレイじゃないでしょう。やっぱりお店のほうで盛り付けて欲しかった。
お茶菓子に紅茶で〆。ごちそうさまでした。
お料理・ワイン・サービス・箱、全てにおいて安心安全のひらまつクオリティでした。商業ビルに入居しているのもあって、二子玉川「ASO チェレステ」に雰囲気が似ているかも。キメのデートや接待など、重要な局面の食事に最適。安定感を求めるシチュエーションにどうぞ。
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