恵比寿駅東口から徒歩10分ほど。大通りから1本路地に入った住宅街にある「フレーゴリ (FREGOLI)」。熊本県出身のオーナーの人脈から入手される馬肉を用いたイタリア料理店として名を馳せました。
店内は15席ほど。カウンター席にテーブルがいくつかのみといった小さなお店です(写真は公式ウェブサイトより)。テーブルの間隔がすげえ狭く、隣の会話に思わず相槌を打ってしまいそうなほどの距離感です。
甲斐朋宏シェフは大分県出身。「キハチ」「イル・ボッカローネ(IL BOCCALONE)」「ラ・ビスボッチャ(LA BISBOCCIA)」と、このあたりの有名どころイタリアンで経験を積み、2003年より当店の厨房を預かります。
前菜にサバ。おー、このサバめっちゃ旨いっすねえ。和食のお店で食べることが多い食材ですが、なかなかどうして欧米系の調味もしっくりきます。「馬肉のカルパッチョ」は当店の代名詞でもありますが、魚介系の前菜も見事です。
極太のホワイトアスパラをしっかりと茹で、ベーシックな調味で頂きます。素朴で滋味溢れる味わい。ところで当店のシェフは調理スピードがめちゃんこ速いですね。ほぼ満席のゲストに対してたったひとりで立ち向かうのですが、およそ待たされたという感情は1秒も生じませんでした。
牛ハツ。成人男性のゲンコツよりも大きいハツをスパイスをきかせてバリっと焼き上げます。心臓なので肉オブ肉といった料理のはずですが、意外にもあっさりとした味覚でパクパクと食べ進めることができたのが印象的。
牛ハツ。成人男性のゲンコツよりも大きいハツをスパイスをきかせてバリっと焼き上げます。心臓なので肉オブ肉といった料理のはずですが、意外にもあっさりとした味覚でパクパクと食べ進めることができたのが印象的。
パンはそういう仕様なのか、水分が飛んでモソモソした食感。それでも当店はパスタ料理などの炭水化物なので、パンについてはマイナーパスなのかもしれません。
馬のハラミは炭火でガリガリに焼き上げます。牛ハツに続き、馬だからなのかハラミだからなのか、かなりあっさりとした食べ心地です。
ひとつ目のパスタは馬肉のミートソース。麺の茹で具合が完璧でマジすげえ。やはり「イル・ボッカローネ(IL BOCCALONE)」「ラ・ビスボッチャ(LA BISBOCCIA)」のように東京のど真ん中の大箱で、圧倒的な仕事量をこなしたというのは料理人として大切な経験なのかもしれません。ふたつ目のパスタはイカスミソース。ジャージャー麺に見えなくもないですが、風味はしっかりとイカスミであり、やはり麺の美味しさが際立ちます。ちなみに平日ランチに簡単なパスタセットも出しているようなので、そちらから入るのもアリでしょう。
以上をシェアしつつ、ワインもいくらか飲んでお会計はひとりあたり8~9千円といったところ。このクオリティの食事を楽しんで1万円に収まるというのはとても嬉しい。ひとり客も全然ウェルカムな雰囲気なので、次回はひとりで馬肉のカルパッチョとワインを1本、〆にパスタ、なんて使い方を試してみようかしら。
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恵比寿も十番に負けず劣らず良い街ですよね。1度住んで、片っ端から食べ歩いてみたいなあ。よそ者ながら印象に残ったお店は下記の通り。
- ALTRO!(アルトロ) ←十番カラペティ・バトゥバ!の姉妹店。居心地最高。
- マッシュルーム(MUSHROOM) ←3皿取ってデザートやお茶までついて3,500円ってむっちゃ安くない?
- アリゴトゥール(Aligoteur Que du bonheur) ←美味しいを突き詰める旨いもの屋。
- 筑紫樓(つくしろう) ←ランチタイムは社会貢献活動かもしれませんが、それにしてもお得である。
- 鍈輝(えいき) ←コロナ・テイクアウトグルメグランプリ優勝店。
- クンビラ(KHUMBILA) ←スパイスのオーケストラともいうべき複雑な味わいが五感に押し寄せる。
- ブラチェリア デリツィオーゾ イタリア(BRACERIA DELIZIOSO ITALIA) ←ランチの信じがたい費用対効果。
- CarneSio east(カルネジーオ イースト) ←なんて素晴らしい費用対効果なのでしょう。
- スブリデオ レストラーレ ←チーズ好きのカーバ神殿。
- ガストロノミー ジョエル ロブション ←やはり最強。季節ごとにお邪魔したい。
- チャイニーズダイニング方哉(まさや) ←ランチの千円担々麺が絶品。
- 蕎麦懐石 義(ぎ) ←飲み物付きランチコース4千円がほんとうにすばらしい。
- えびすの安兵衛 ←超行列店。高知名物「屋台餃子」を恵比寿の地で!