グリルオーツカ/片町(金沢)

「ダイナナ」と並び金沢県民のソウルフードとして名高い「ハントンライス」。その聖地とも言うべき店が金沢随一の繁華街、片町にある「グリルオーツカ」です。1957年創業という老舗の洋食店であり、ランチタイムは行列必至の人気店。
平日夜の早い時間帯に訪れたのでラッキーにも並びゼロでした。お店のおばちゃんは実に感じが良く、老舗特有の怖い感じは皆無です。
ハントンライス屋というわけではなく洋食屋なので、ランチセットは3種にステーキ・ハンバーグ・ピラフ・ドリア・カレーなどそのあたりの料理は何でもあります。

ちなみに「ハントンライス」の由来は諸説あるようですが、当店では「ハンガリーのハンにフランス語のトン(マグロ)」という流派に属している模様。
注文後7~8分で着丼。普通サイズでの注文なのですが、ハンドボール半分ぐらいの大きさのオムライスがやってきてのけぞりました。普通の食欲の成人男性であれば「小」で充分でしょう。
卵は3つぐらい使っているんじゃないかなあ。流行のふわとろ半熟卵とは一線を画し、文字通りハードボイルドなカチカチの卵焼きです。マグロのフライ2つとエビフライが2つ乗っているのですが、品質はスーパーの総菜と大差なし。タルタルソースの酸味が鮮やかで、クセになる味わいです。
内部はプレーンなケチャップライス。これがもうガチのケチャップライスであり、正直なところケチャップの味しかせず食べ飽きました。言うなればオールドスクールな喫茶店のナポリタンのライス版。

お会計は980円。1皿で死ぬほど満腹になれるので、費用対カロリーという意味ではこんなもんでしょうか。近くの「宇宙軒食堂」に食後感は似てるかな。究極の味覚を求めて、というよりは、旅先のソウルフードを興味本位で楽しみに行く、というノリで訪れましょう。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。