美喜鮨 本店(みきずし)/富山駅

富山駅から徒歩5分ほどの場所にある「美喜鮨 本店(みきずし)」。天然の生け簀である富山湾の地魚を重視する老舗の鮨屋です。
なのですが、どことなく寂れた雰囲気であり、従業員からも覇気が感じられません。店内は何となく雑然としており、鮨屋特有の背筋が伸びるニュアンスは感じられませんでした。
生ビールは千円を切り、日本酒は1合千円前後と悪くない価格設定です。
お通し(?)にイカのマリネ。店内のムードと同様にやる気が感じられない味覚であり、デカフェのように味気ない。
イカにスズキ。お、タネはきちんと美味しいじゃないか。イカのネットリとした甘味にスズキの迫力のある歯ごたえ。シャリも米の粒を感じる硬めスタイルであり、私のタイプです。
紅ズワイガニ、フクラギ、アマエビ。そういえば、我々はカウンター席に陣取り他に客は居ないというのに、どうしてバッチ処理での提供なんだろう。やっぱりひとつひとつ丁寧に握ってもらわないと雰囲気でないなあ。
マダイにアジ。まさに「きときと」といった食感で、爽やかな味わいです。
白エビにバイガイ、ソイ。いずれも王道の富山のタネであり、旅行者にとっては魅力的なセレクションでしょう。
アラ汁でフィニッシュ。ごちそうさまでした。

ただ、冒頭に記した通りの活気の無さは気になるところ。怠慢とまでは言いませんが、やるぞという心意気は感じられず、結果として食べ手である我々のテンションも下がってしまいました。駅からは近いので、時間の限られた旅行者が新幹線の前後に駆け込むには便利かもしれません。

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観光地としてあまりパっとしない富山県につき、「幸福県」すなわち「恵まれた自然環境の下、住居・労働・教育などの都市機能が整備されている県」であることに目を付けた富山本。富山の魅力を様々な観点から紐解いています。