金沢駅に直結する金沢百番街「あんと」に入居する「季節料理 おでん 黒百合(くろゆり)」。1953年に国鉄金沢駅地下で創業した老舗であり、「金沢おでん」を中心に、加賀の郷土料理を色々と取り揃えています。
東京駅グランスタ内レストラン的な位置づけのはずなのですが、不思議と場末の酒場感が強く、思いのほか地元の常連客が多いのが面白い。常連はお店のスタッフに軽口を飛ばし、また従業員同士の仲も良く、良い雰囲気の酒場です。きっと経営者の人格が滲み出ているのでしょう。
主役のおでん。「金沢おでん」という明確な定義は難しいですが、車麩やバイガイ、ふかし、源助大根などの加賀野菜をおでんダネとして活用している点が特徴なのでしょう。バイガイが面白いですね、コリコリとした身の歯ごたえと、濃密な肝の部分が酒を呼びます。
車麩とは生麩を棒に巻いて焼き上げた食品であり、麩そのものというよりも良く吸った出汁を食べる逸品。
がんもの中には具材がたっぷりと詰まっており、子供のゲンコツほどのサイズ感も相まって、中々に腹が膨れました。こちらは「すじ煮込み」。いわゆる一般的な居酒屋メニューですが、中々のボリューム感であり、これで550円は割安かも。
おでんをいくつかと「すじ煮込み」を食べて2千円弱。コンビニおでんに慣れ切った現代人にとっては高く感じるかもしれませんが、元来おでんとは意外に高くつく料理なので、立地を考えればリーズナブルかもしれません。
11:00~22:00の通し営業で、ランチタイムにはお得な定食、夕刻からは「鴨の治部煮(じぶに)」といった郷土料理のスタンダードナンバーも並ぶので、旅行者にとってかなり使い勝手が良いでしょう。何よりローカルの常連客が多いという安心感。新幹線を乗り降りする前後の空き時間にパパっとつまむつもりでどうぞ。
11:00~22:00の通し営業で、ランチタイムにはお得な定食、夕刻からは「鴨の治部煮(じぶに)」といった郷土料理のスタンダードナンバーも並ぶので、旅行者にとってかなり使い勝手が良いでしょう。何よりローカルの常連客が多いという安心感。新幹線を乗り降りする前後の空き時間にパパっとつまむつもりでどうぞ。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。