第7ギョーザの店/金沢市

金沢市民のソウルフード「第7(ダイナナ)」。野田に本部を置く「ホワイト餃子チェーン店」の技術連鎖店であり(なんやそれ)、週末ともなれば1時間待ちは当たり前の超人気餃子レストランです。飲食店というよりも、介護施設や企業の研修施設といった装いのエクステリアです。
1階はカウンター席、2階は有料の個室席。有料と言っても1室1時間300円なので、待ち時間を考えれば(個室席のほうが並び時間は少ないことが多い)2階を選んだほうが得策です。カラオケボックスよろしくナンバリングされた小部屋がズラりと並ぶ様は壮観ですらある。
我々に割り当てられた部屋。ファミレスのボックスシートの1.5倍ほどの大きさで、普通に居心地が良いです。感染症対策を考えてもやはり個室はいいですね。1人客でも普通に個室利用者は多いです。
スペシャリテの「ホワイト餃子」。いなり寿司のような風貌で、餃子としてはかなり異色の外観です。調理過程が独特で、フライパンで煮つつ、たっぷりの油で揚げ焼きするというスタイルであり、焼き小籠包と揚げ餃子の間に位置します。タネは野菜が多く、中身に限って言えば浜松餃子のニュアンスを感じました。
こちらは「蒸し餃子」。「ホワイト餃子」では気づきませんでしたが、当店の餃子は思いのほか皮が分厚い。ムッチリつるんと生地を楽しむひと皿です。
「焼きギョーザ」は一般的なギョーザと形状が異なり、コロンとした形のものをギュギュギュと平たく押し付けたようなスタイルです。これは、まあ、味の素の焼きギョーザとかのほうが美味しい気がしました。
平日限定の「水餃子」。「蒸し餃子」にベクトルは近いのですが、湯に浸かっている分、食感がグズついているような気がします。まあ、水餃子とはそういうものである。
「汁餃子」も平日限定メニューなのですが、期待していたほどスープの味に深みが無く、コショウの風味が支配的です。
というわけで、全種類の餃子を試してみましたが、独創性を考えれば「ホワイト餃子」一択に感じました。あのスタイルであれば冷めても美味しそう。ホームパーティーで大量に持ち込んだら盛り上がること間違いなし。

時間の限られた旅行者が列に並んで貴重な一食を費やすには少し違うかもしれませんが、長期滞在する際は地元民に連れて行ってもらうと良いでしょう。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。