支笏湖のほとりに佇む「レイクサイドヴィラ翠明閣(LAKESIDE VILLA SUIMEIKAKU)」。8室のみのスモールラグジュアリーであり、どの部屋にもプライベートな温泉が備え付けられているのが自慢の宿です。
1泊2食付きふたりで10万円近くする、かなりの高額ホテルなのですが、サービス面は微妙ですね。バレーパーキングの応対が何かヘンだし、ウェルカムドリンクを出すタイミングも何かヘン。決定的な問題があるかというとそうでもないのですが、この価格帯のホテルのサービスとしては首を傾げる場面が多々ありました。
お部屋に入ります。元々は王子製紙の保養所(?)だったそうで、無理矢理リノベした感は否めません。使い捨てのスリッパの用意はなく、案内してくれたスタッフがズカズカ土足で部屋の中を歩き回るのは何かやだ。デスク周りなどは古いビジネスホテルといった仕様であり、骨董品クラスの三菱のテレビに胸熱。マッサージチェアはところどころ黒ずんでいたりカバーが破れていたりと、これで1泊10万円かとかなり心が閉じた瞬間です。また壁が薄いのか何なのか、常にどこかからドスドスバタンといった重低音が聞こえてくるのがつらたんまる。
洗面所もビジネスホテルと大差ない誂えであり、ロマンティックの欠片もありません。アメニティも激ショボであり、バスルーム内に至ってはディスペンサー方式のシャンプー等と、健康ランド気分です。
仕方が無いのでタオルを用いて湯の流れを変え、チョロチョロと音がしないように改造しました。タオルが落ちないようにペットボトルで重しを置くのがポイントです。ピタゴラスイッチ出身の私としてはこのような作業は朝飯前である。
ミニバーにつき、「冷蔵庫のものは全てご自由にお楽しみください!」と胸を張るのですが、缶ビール2本にジュース1本、ウーロン茶1本に水が2本と、下宿生の冷蔵庫の中身のようなラインナップであり、これでドヤリングされても反応に困る。
貸切温泉が2タイプあって、どちらかひとつだけ1回限り予約制で使用できるのですが、隣の温泉の乳繰り合っている声が普通に聞こえてくるので落ち着きません。もちろんそれはお隣にとってもそうであり、お互い様なのかもしれませんが。
ディナーは当館のメインダイニングであり、街いちばんのイタリアン「アズーロ(azzurro)」へ。詳細は別記事にて。
朝食は事前に時間を指定しておき、それに合わせてお釜でゴハンを炊いてくれます。朝から刺身が出るという豪華版でおなかいっぱい。
ということで、食事は悪くなかったのですが、1泊10万円の割にハードもソフトも安普請に感じました。一番のピークシーズンに泊まったのが良くなかったのかな。時期や曜日を選んでキャンペーンなどを上手く活用すれば半額ほどで泊まれるでしょうから、であればまあそんなもんかというお気持ちです。「アズーロ(azzurro)」はランチであればビジターも利用可能なので、まずはそちらで雰囲気を掴んでみると良いでしょう。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。
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