金沢が誇る茶屋街のひとつ「にし茶屋街」に2019年にオープンした「賛否両論」。恵比寿を根城とする笠原将弘シェフが手掛ける日本料理店の金沢支店です。
テレビでおなじみの笠原将弘シェフは東京都出身。「正月屋吉兆」で日本料理人として腕を磨いたのち、実家の焼鳥店を継いだのち、2004年に恵比寿「賛否両論」を開業しました。
トウモロコシの岩石揚げにエビのしんじょうを揚げたもの。トウモロコシはコッテリと甘く単刀直入の美味しさ。エビのしんじょうも、お椀のタネ一辺倒でなく揚げてみるのも乙な味。
お椀はハモにじゅんさい。葛打ちしておりじゅんさいと共につるんとした喉越しです。
お造りはバイ貝にイサキ(だっけ?)、本マグロ。当店は「高級食材を用いない気軽な日本料理」と謙遜されていますが、9,500円のコースとしては気前の良い魚の質です。
八寸につき、スイカとトマトのすり流しなどセンスを感じるものがあり、くどいようですが9,500円のコースとしてはナイスなラインナップです。
焼き物は太刀魚。観光客に媚びた店であれば脊髄反射でノドグロであり途端に5千円アップなところ、やはり当店は金沢に迎合せず独自路線を貫いています。太刀魚だっておいしいかんね。
茶碗蒸しには白キクラゲが入っていたのが印象的。たっぷりの餡には梅の風味が効いており、素朴ながら自由に美味しいひと皿です。
お食事はおじゃこと青とうがらし。青とうがらしの風味が爽やかで、ついついライスを食べ過ぎてしまいます。食べきれなかった分はオニギリにしてもらい、翌朝へのお楽しみへ。
デザートは6種類用意されておりお好きなものをお好きなだけ。甘党の私はもちろん全種類プリーズで。自家製のプリンと杏仁豆腐が日本料理屋らしからぬクオリティであり、甘味処として開業しても成功をおさめそうなレベルの高さです。
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日本料理はジャンルとして突出して高いです。「飲んで食べて1万円ぐらいでオススメの日本料理ない?」みたいなことを聞かれると、1万円で良い日本料理なんてありませんよ、と答えるようにしているのですが、「お前は感覚がズレている」となぜか非難されるのが心外。ほんとだから。そんな中でもバランス良く感じたお店は下記の通りです。
黒木純さんの著作。「そんなのつくれねーよ」と突っ込みたくなる奇をてらったレシピ本とは異なり、家庭で食べる、誰でも知っている「おかず」に集中特化した読み応えのある本です。トウモロコシご飯の造り方も惜しみなく公開中。彼がここにまで至るストーリーが描かれたエッセイも魅力的。
お椀はハモにじゅんさい。葛打ちしておりじゅんさいと共につるんとした喉越しです。
お造りはバイ貝にイサキ(だっけ?)、本マグロ。当店は「高級食材を用いない気軽な日本料理」と謙遜されていますが、9,500円のコースとしては気前の良い魚の質です。
八寸につき、スイカとトマトのすり流しなどセンスを感じるものがあり、くどいようですが9,500円のコースとしてはナイスなラインナップです。
焼き物は太刀魚。観光客に媚びた店であれば脊髄反射でノドグロであり途端に5千円アップなところ、やはり当店は金沢に迎合せず独自路線を貫いています。太刀魚だっておいしいかんね。
茶碗蒸しには白キクラゲが入っていたのが印象的。たっぷりの餡には梅の風味が効いており、素朴ながら自由に美味しいひと皿です。
お食事はおじゃこと青とうがらし。青とうがらしの風味が爽やかで、ついついライスを食べ過ぎてしまいます。食べきれなかった分はオニギリにしてもらい、翌朝へのお楽しみへ。
デザートは6種類用意されておりお好きなものをお好きなだけ。甘党の私はもちろん全種類プリーズで。自家製のプリンと杏仁豆腐が日本料理屋らしからぬクオリティであり、甘味処として開業しても成功をおさめそうなレベルの高さです。
以上のコース料理で9,500円。金沢のド観光地の日本料理店でこの価格設定は実に魅力的。コンセプトの「敷居の高くない日本料理屋」そのままの費用対効果であり、それでいて勘所を押さえた美味しさはしっかりと感じられます。近所の「片折」は約単価4万円であり、「3ヵ月ぶり!やっぱり日本料理は片折サン☆彡」みたいなP活ギャルも散見されるこの世の中、果たしてこの価格差に未来はあるのかと、色々と考えさせられたディナーでした。
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日本料理はジャンルとして突出して高いです。「飲んで食べて1万円ぐらいでオススメの日本料理ない?」みたいなことを聞かれると、1万円で良い日本料理なんてありませんよ、と答えるようにしているのですが、「お前は感覚がズレている」となぜか非難されるのが心外。ほんとだから。そんな中でもバランス良く感じたお店は下記の通りです。
- かどわき/麻布十番 ←人生で一番の日本料理かも。
- と村/虎ノ門 ←季節を切り取る、究極の旬を楽しむエンターテインメント。
- しのはら/銀座 ←予約困難となって当然だ。
- 温味/すすきの ←旨い!多い!安い!完全無欠の三ツ星日本料理店。
- 龍吟/六本木 ←モダンスパニッシュとさえ感じる前衛的な日本料理。外人にオススメ。
- いち太/外苑前 ←フランス料理のように多層的な味わい。
- おぎ乃/赤坂 ←赤坂にミラクルな店が爆誕しました。
- 比良山荘(ひらさんそう)/湖西(滋賀) ←鮎をたらふく食べ、熊肉に舌鼓を打ち、マツタケをザルのように食べてこの支払金額はお値打ち。
- 木山(きやま)/ 丸太町(京都) ←京都で一番好きなお店。
- 田がわ/御幸町(京都) ←幸村卒業。近い将来、星獲得間違いなしのリーズナブルな日本料理。
- 又吉/祇園(京都) ←雰囲気のある街並みに溶け込む費用対効果抜群のお店。
- カモシヤ クスモト/福島(大阪) ←独学でもトップに立ててしまうのか。
- 島之内 一陽/難波 ←カジュアル日本料理の最高峰。
- 和やまむら/奈良駅 ←ミシュラン3ツ星。料理が抜群に旨いガールズバー。
- みつき/鳥取駅 ←この質のカニをこの価格で提供できるのは地の利。
- 季節料理なかしま/白島(広島) ←同じくミシュラン三ツ星日本料理にしては圧倒的な安さ。
- 馳走 ?啄一十(ちそう そったくいと)/広島市 ←中国地方、いや日本全体を含めてもトップクラスに好きな日本料理店。
- 御料理 まつ山/黒崎(北九州) ←北九州の旅程に是非とも組み込みたいお店。
- 日本料理 幸庵 ←こちらも費用対効果が素晴らしい。ミシュラン三ツ星って実はお買い得?