淡路島最大の街「洲本」近くにあるイタリアン「L’ISOLETTA(リゾレッタ)」。テラスからは大浜海水浴場が見えて雰囲気がとても良い。ちなみに関西人に「ホテル?」と問えば「にゅーうーあーわーじー」と音階付きで返ってくる「ホテルニューアワジ」の通りです。
一棟丸ごとのレストラン。1階は厨房とウェイティング(?)、2階はダイニングに個室と贅沢な空間使いです。内装が独特で、どこか異国のレストランにお邪魔した気分。
井壺幸徳シェフは淡路島生まれ。1992年にイタリアに渡り経験を積んだ後、2000年に故郷淡路島で独立。
税サ込3,850円の「季節のランチ」を注文。アミューズはトマトとチーズを用いたフワッフワのひと品。炭酸とすら感じるビっとした酸味が印象的。わ、わ、わ!びっくりするほど手の込んだアミューズが続きます。客単価数万円のレストランに匹敵するクオリティであり、のっけからやられました。ああ、泡と共に楽しみたかった。車で来たことが悔やまれる。車でしか来ようがないけど。
サラダも雄弁な味わい。極上の野菜にトロリと温かいソースが流し込まれており、税サ込3,850円のコースに付くサラダとしては考えられないクオリティの高さです。
パンはローズマリーとクルミの2種。いずれも外皮が硬く水分を飛ばしたスタイル。個人的にはもっとジューシーなパンがタイプなのですが、まあ好みは人それぞれ。
マダイのしゃぶしゃぶ風。身が締まりつつも脂を感じる肉厚のタイを半生テイストで頂きます。出汁とも言うべき仄かな旨味を感じ、理屈ぬきに美味しい。
特産品である「淡路島ぬーどる」をパスタに転用したひと皿。ソースはジェノベーゼ。コシのある素麺といった食感であり、ツルっとした喉越しが面白い。
淡路島の牛乳を用いたジェラート。見た目はシンプルなひと皿ですが、味わいは複雑で奥行きがある。アイスティーで〆てごちそうさまでした。
前述の通り、以上を食べて税サ込3,850円です。ちょっと信じがたい費用対効果。金額の大小はさておき、味わいも絶品。シェフは正直いかついおっちゃんなのですが、料理は繊細にして緻密。これはディナーで訪れて、ワインと共にマックスのコースを試したいなあ。次回はこの辺りに宿を取ろうっと。
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