富山県民のソウルフードとも言える「もつ煮込みうどん」。その源流は1972年創業の老舗「糸庄(いとしょう)」にあります。コロナ前の全盛期には50メートル以上の行列が生じる大人気店であり、1日に1,000杯以上が出るという驚異的なうどん屋です。ミシュランにも掲載され、食べログでは百名店に選出されています。
店内は中々に広く、厨房をぐるりと取り囲むカウンター席にテーブル・座敷がたくさん。なんやかんやで50人近く入れそう。満席時の待合室も整備されており、ひっきりなしにゲストが訪れ、とにかく人気があるなあという印象です。
スペシャリテの「もつ煮込みうどん」。土鍋でガンガンに煮込まれて、いや、焼かれており、着丼したそばから味噌とニンニクの香ばしいかおりにやられます。まだひと口も食べていませんが、外観から判断するにこれで900円はお値打ち。
うどんには「海津屋」の「氷見うどん」を使用。ごんぶとのうどんであり、ガチガチに煮込んでも未だ弾力を感じさせるタフさ。つるんとした喉越しながらもお餅のような迫力もあります。
モツは豚モツ。そのへんの居酒屋で食べるには臭みの強い難しい食材ではありますが、当店のそれはきちんと下処理されており、下味もしっかりつけられているためオカズとしてグッド。何なら酒のツマミとしても良いかもしれません。卓上にある一味唐辛子をたっぷりかけていとをかし。
こちらは「カレーもつ煮込みうどん」。930円です。先の「もつ煮込みうどん」にカレー風味のスパイスが調合され、よりいっそう食欲が掻き立てられます。そうそう、当店のゲストの大半がライスを注文していたのが印象的。糖質オン糖質で都会のローカーボたちが卒倒しそうな食べ合わせですが、なるほどこの濃厚スープに最もしっくりくるのはお米なのかもしれません。卵なんて落とした日には大のごちそう。
香り高く深みのあるスープに丁寧なモツ、食べ応えのあるうどんに海老天と、900円という価格設定からは考えられないゴージャスさ。東京のアホな店なら2千円近くは取られかねないクオリティです。車でないと訪れることが難しい立地ですが、レンタカーを借りた旅行者は是非立ち寄ってみてください。オススメです。人気の記事
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。