長く金沢に滞在することとなり、さて宿はどうしよう、そういえば前回泊まった「ハイアット セントリック金沢(HYATT CENTRIC)」は調子が良かったなあと振り返っていると、そのお隣に長期滞在型のコンドミニアム風ホテル「ハイアットハウス金沢(Hyatt House)」があったことを思い出す。
金沢駅西口という余所者にとっては便利な立地ではありますが、その割に動線が難しいので、通りすがりのお茶オバサンみたいな人がロビーに溜まっていたりすることはありません。
その代わりにワーケーションやコワーキングスペース的な価値観を推しているホテルなので、ノマド的な外来のカフェ利用者が結構多い。ひとりでPCに向き合っている方は良いのですが、たまにディスプレイまで持ち込んで7~8人で打ち合わせしてる奴らまでいて、宿泊者としては複雑なお気持ちです。また本来であれば夕刻に併設のバーで飲み放題プランなども提供しているそうなのですが、コロナ的に自粛中なのが残念。でも、これで良かったのかな。酔っぱらうことのみを目的とする外来の変な奴らが来ることが無くなるので。
お部屋に入ります。今回は「キッチン スタジオ」での滞在であり広さは41平米。「ハイアット セントリック金沢(HYATT CENTRIC)」と同様に動線が素晴らしく、数字以上の広さを感じます。
部屋中に電源やUSBの口があり、HDMIやChromecastで大画面テレビに投影したりとハイテクな面もしばしば。ダイニングテーブルの椅子も抜かりなく座り心地が良い(PC作業がしやすい)です。
キッチンが思いのほか充実しており、食器や調理器具はもちろんのこと、コーヒーメーカーや食洗器まで備え付けられており、そのへんのOLの自宅よりも余程立派な装備です。バスルームも必要にして充分。タオル類は毎日取り換えてくれるので(フルの掃除は何日かに1回)、清潔で美しく健やかな毎日をめざすにはベストな施設です。
トイレもピカピカ。細かいですがトイレットペーパーの質が素晴らしく、1泊1万円台の宿としては気前の良いチョイスです。
クローゼットや壁面収納も充実しており、ふたりで長期滞在してもタンスを取り合うことはまずないでしょう。何なら収納が多過ぎて持て余してしまったほどです。
フィットネスルームも常設されていますが、これは必要最低限といったところ。
コインランドリーにつき、洗濯から乾燥まで済ませると何やかんやで千円近くかかり、長期滞在者にはボディブローのようにきいてきます。いやもちろん千円ぐらい払う財力はあるのですが、「洗濯1回が千円か」と、精神的ダメージは千円以上に感じました。次回は洗濯機が設置されたお部屋を予約しよう。たぶん千円以上高くつくけど。
ハイアットハウス側で簡単な朝食が提供されるのですが、コロナ的にゲストが少ないのか、「ハイアット セントリック金沢(HYATT CENTRIC)」側のレストランに統合して利用して欲しいとのご案内。おお、これはラッキー。
オムレツなどの卵料理とドリンクは注文すると席まで持って来てくれ、その他の食事はビュッフェ形式。マスクと手袋着用が徹底されており、空気の出る手袋取り付けマシーンの使い勝手が非常に良かったです。
長期滞在でいつでも食べれるから、と、精神的に余裕があったので、腹6分目ぐらいで済ませる大人の食べっぷり。一期一会のホテルでのビュッフェだとどうしても食べ過ぎてしまうのです。
長期滞在でいつでも食べれるから、と、精神的に余裕があったので、腹6分目ぐらいで済ませる大人の食べっぷり。一期一会のホテルでのビュッフェだとどうしても食べ過ぎてしまうのです。
「ハイアット セントリック金沢(HYATT CENTRIC)」に泊まった際は、なんて使い勝手の良いホテルだ金沢の常宿にしようとのめり込みましたが、今回の「ハイアットハウス金沢(Hyatt House)」の滞在はその上をいく納得感であり、金沢に3泊以上なら一択という決意です。1~2泊であればフルサービスの「ハイアット セントリック金沢(HYATT CENTRIC)」のほうが快適でしょうから、そのへんは使い分けていきましょう。オススメです。
【2022年夏追記】
酷暑と電力ひっ迫を避けるため、今年も長く金沢に滞在しています。ロビーフロアのアクリルボードが簡略化されスッキリ開放的になった点を除き、仕組みは殆ど変わっていませんでした。朝食も引き続きハイアットセントリック側のレストランを利用できますが、混雑時は本来の(ハイアットハウス側の)レストランを利用するようになりました。
前回は「キッチン スタジオ」での滞在であり広さは41平米でしたが、今回は「キッチン コーナー スイート ツイン」に予約を入れました。広さは53平米とのことです(画像は公式ウェブサイトより)。リビング・ダイニングとベッドルームが完全に分離されており大変快適。ソファはベッドとしても利用できるようで、定員は大人3人子供3人の計6人とのことです。
こちらが寝室。ベッドは無印のスプリングマットレス的というか、他のハイアットに比べると簡素。もちろん宿泊代金も安いので当たり前と言えば当たり前ですが。ちなみに寝室にも壁掛けテレビがあり、また化粧台らしき小さな机もあるので、ワーケーション組はweb会議部屋として利用するのも良いかもしれません。
収容人数が多いためか、食器類も前回よりも充実しています。
またウェットエリアについてもベイシンが倍増していたりと、使い勝手が増しています。動線設計も見事であり、何なら自宅よりも快適に過ごせたかもしれません。
食事は流石に簡素なものとなり、和食やスモークサーモンにチーズ、郷土料理にカレー、オンデマンドの卵料理などは省略されていました。もちろん正規料金で1,200円なので、当たり前と言えば当たり前かもしれません。
また、併設のバーにて15:00~の「フリーフロープラン」が復活していました。ビールやワインなどが90分で2,200円とホテルとしては破格。それでも思ったよりも客層は荒れていません。地味に「使える」飲み屋です。
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北陸新幹線開通前は秘境的な小京都として魅力があった金沢。開通後は客層が荒れだし、土日連休は東京のガチャガチャした人ばかりです。それは飲食店においても同様で、金曜日の夜から日曜日にかけての鮨屋など港区のちょづいた店と雰囲気は似てきています。きちんと食事を楽しみたい方は、連休を外して訪れましょう。
- 一本杉 川嶋(いっぽんすぎ かわしま)/七尾 ←能登半島にゴールデンルーキー現る
- レ・トネル(Les Tonnelles)/金沢 ←世界一炎上に耐性のないお店。
- ベルナール(BERNARD)/金沢 ←デジタルNG。大切な方と素敵な時間を過ごすためにどうぞ。
- Installation Table ENSO L'asymetrie du calme(インスタレーションテーブル エンソ ラシンメトリー ドゥ カルム)/金沢 ←ただ単にお値打ちというだけでなく、料理のひとつひとつが大変凝っており、しっかりと美味しいのが素晴らしい。
- A_RESTAURANT(ア レストラン)/金沢 ←イノベーティブ・フュージョン系では頭ひとつ抜けている。
- 味処 大工町 よし村/金沢 ←どこかの石油王の予約と取り違えているのではないかと心配したレベルの満足度。
- 銭屋(ぜにや)/金沢 ←金沢でしっかりとした日本料理を食べたいのであれば、いの一番に検討すべきお店。
- 鮨処あいじ/金沢 ←ガタッ!と、思わず立ち上がりたくなるような価格設定。
- 乙女寿司(おとめずし)/金沢 ←我が心の北陸ナンバーワン鮨屋。
- 壽司 なを㐂(すし なおき)/金沢 「金沢で良い鮨屋ない?」と東京の人間に聞かれれば、いの一番に推したい鮨屋。
- 鮨 志の助/金沢 ←とにもかくにも費用対効果が抜群すぎる。
- 小松弥助/金沢 ←このクオリティでこの価格は恐ろしくリーズナブル。
- 蕎味 櫂(キョウミ カイ)/金沢 ←〆の食事に蕎麦が出る王道の日本料理店。
- 太平寿し(たへいずし)/野々市 ←小躍りしたくなるような費用対効果。
- ヴィラ・デラ・パーチェ(VILLA DELLA PACE)/七尾 ←気が遠くなるほどの費用対効果の良さ。
- ラトリエ・ドゥ・ノト (L'Atelier de NOTO)/輪島 ←まさに「能登の食材を紹介する媒体」。