リストランテ カノフィーロ(RISTORANTE CANOFILO)/すすきの(札幌)

すすきのにある「リストランテ カノフィーロ(RISTORANTE CANOFILO)」。2002年オープンと札幌のイタリアンとしては老舗の部類に入り、コロナ禍にあっても昼夜満員御礼という手堅い人気を誇ります。食べログでは百名店に選出。
ダークブラウンを基調とした温かみのある内装。リストランテらしくバリっとクロスが張られており背筋が伸びます。

小川智司シェフは北海道出身。当店の前身にあたる「リストランテ・テルツィーナ」でシェフを務めたのち、当店をオープン。
まずはリコッタチーズにだだ茶豆のムース。その名の通りリコッタチーズとだだ茶豆なのですが、この組み合わせはありそうでなく興味深い味わいです。トッピングされたウニもちょうど良いポーションで、ソースのように楽しむことができます。
生ハムメロンは夕張産とサンダニエーレ産のコラボレーション。濃密ジュクジュクのメロンと品の良い塩気が実によく合う。ちなみにこの夜はアルコールNGデイズであり、ああ、泡と合わせて楽しみたかった。
パンにつき、バターとオリーブオイル、生クリームを合わせたものを合わせるのが面白い。
本マグロに毛ガニ、フルーツトマトに山ワサビ。これはもう、イタリアンというよりも北海道料理であり、問答無用のチームプレーです。
スパゲッティは合鴨のサルシッチャにジロール茸。アーリオオーリオとシンプルな調味ですが、具材の圧が強いので食べ応えがあります。美味しいだけに、もっと量を食べたかったな。
メインは「びらとり和牛」。北海道が誇るブランド牛のサーロインです。なのですが、ワイン抜きでこのハイパフォーマーを処理するのは難しい。時節柄もう少しゲストの飲み物のことを考えて、もうちょっとサッパリしたメインを食べたかったです。
〆の炭水化物に焼トウモロコシとパルミジャーノのリゾット。これは番に受けする味わいで素直に美味しい。トウモロコシが香ばしく焼かれているのもグッドです。
デザートはマンゴーとココナッツのジェラート。美味しいのですが、私は半分女子なので、もう少し派手派手なスイーツが良かったな。
お茶菓子はお好きなチョコレートをお好きなだけ。そうそう、これこれ、これですよ。ゴルゴンゾーラ風味のチョコレートが四捨五入するとチーズであり、隠しきれないプロの香りを感じるフィニッシュでした。
エスプレッソで〆てごちそうさまでした。前述の通りアルコール抜きの炭酸水のみに留めたのでお会計はひとりあたり1.5万円。全体を通してワインがあることを前提に設計された料理に見受けられたので、今回は意見差し控え。コロナを無力化できた暁に改めてお邪魔したいと思います。

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