豊平川のほとりに佇む「プレミアホテル TSUBAKI 札幌」のダイニング「中国料理 美麗華」。ミラマーではなく「びれいか」と読むそうです。食べログでは百名店に選出される実力店。
店内は王道のホテル中華ダイニングといった雰囲気で、丸テーブルがたくさん。個室もあって、トータルでは80席を超えるでしょう。ホールスタッフの気もきいていて安定感があります。
我々はランチ限定の「名物点心とつゆそばのセット」を注文。3千円ポッキリです。前菜に蒸し鶏とネギソースが供されビールが欲しくなるのですが、コロナ的にアルコールは一切NGと遵法意識が高い。
点心はひとり1種を選択することができるので、別々のものを注文しシェアリングイズケアリングで臨みます。まずは海老蒸餃子。プリップリのエビがゴロっと詰まっており、文句なしに美味しい。
小籠包はスープの旨味が強く、皮までしっかりと旨い。私は一時期台湾に入り浸っていたことがあり、その経験を踏まえてもかなりの手練れと言えます。何でも広東出身の点心師が2名も在籍しているそうです。麺には担々麺をチョイス。白ゴマ主体のクリーミーなタイプであり味覚が重層的。ややもするとフランス料理的でもあり、恵比寿の客単価4~5万円中華「わさ」なんかよりも余程レベルが上です。
連れは「麻婆豆腐かけご飯」をチョイス。「名物点心とつゆそばのセット」のはずなのにご飯ものもOKとは懐が深い。ひと口いただきましたが、山椒の上品な辛味に奥行きのある旨味と、麻婆豆腐としてかなりの出来栄えです。
連れは「麻婆豆腐かけご飯」をチョイス。「名物点心とつゆそばのセット」のはずなのにご飯ものもOKとは懐が深い。ひと口いただきましたが、山椒の上品な辛味に奥行きのある旨味と、麻婆豆腐としてかなりの出来栄えです。
デザートは黒ゴマプリンとフレンチトーストからのチョイスであり、こちらも分けっこします。中華でフレンチトースト?ホワイ?な第一印象ですが、パンそのものが旨く、卵液が繊細に組み込まれており、上手く焼きあたったプリンというかなんというか、斬新なスタイルで面白かった。
食べログのクーポンを用いて蜂蜜をどないかした焼きからの蒸し甘い点心をサービスして頂きました。平たく言うと蒸しパンなのですが、ハチノスみたいない造形に技術を感じます。
コーヒーも抜かりなく美味しい。ごちそうさまでした。
コーヒーも抜かりなく美味しい。ごちそうさまでした。
前述の通りお会計はひとりあたり3千円ポッキリと大変お値打ち。いわゆるホテルの中華料理屋だろうと高を括って雑にお邪魔してしまいましたが、こ、これは、、、と驚きのクオリティが続きました。次回はじっくり気合を入れて、きちんとしたコース料理を試してみたいと思います。
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それほど中華料理に詳しくありません。ある一定レベルを超えると味のレベルが頭打ちになって、差別化要因が高級食材ぐらいしか残らないような気がしているんです。そんな私が「おっ」と思った印象深いお店が下記の通り。
- チャイナハウス龍口酒家(ロンコウチュウチャ)/幡ケ谷 ←東京の10,000円以下の中華だとダントツ好き
- サエキ飯店/目黒 ←切れ味抜群
- ShinoiS(シノワ)/白金台 ←めちゃ美味しいんだけれど高いんだよなあ
- 4000 Chinese Restaurant/西麻布 ←王道中の王道の中華料理ですげえ旨い
- センス(Sense)/日本橋 ←あれだけ香港に通い詰めた結果、日本の飲茶が一番とは実に複雑な心境
- 南方中華料理 南三(みなみ)/四ツ谷 ←素晴らしい、何も言うことは無い
- 蓮香(レンシャン)/白金高輪 ←日本人が一般に想像する中華料理のイメージを打破する多彩な魅力
- 中華バル 池湖(いけこ)/渋谷 ←度を越した費用対効果
- 飄香/麻布十番 ←十番のランチではトップクラス
- 紫玉蘭/麻布十番 ←税込800円は神のなせる業
- 開化亭(かいかてい)/岐阜駅 ←過剰なものは何も無く、足りないものも何も無い
- Mott 32(卅二公館)/中環(香港) ←この中華料理はちょっと東京には無い
- Lung King Heen(龍景軒)/中環(香港) ←総合力という意味では香港における飲茶で私的ナンバーワン