中目黒駅から徒歩5分ほど、目黒川沿いにある「リストランテ カシーナ カナミッラ(Ristorante Cascina Canamilla)」。このあたりでは名の知れたイタリアンであり、食べログでは百名店に選出されています。
白を基調とした落ち着いた雰囲気の店内。目黒川に面した窓が大きく、春はワッサワッサと咲き乱れる桜を楽しむことがきます(写真は公式ウェブサイトより)。
岡野健介シェフはベネズエラ生まれと突っ込みどころ満載。三軒茶屋「ペペロッソ(peperosso)」などを経て渡伊。トリノの星付きリストランテ「ラバリック」で腕を磨き、帰国後、当店の厨房を預かります。
禁酒法を誠実に遵守しているためアルコールの提供はすべてNG。代わりにノンアルコールのペアリングなどもありましたが、アルコールでない液体につき、私はそんなにガブガブ飲めないので小さめの炭酸水のみに留めます。
ツイート
関連記事
イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
アミューズにリコッタチーズとモルタデッラとルバーブ。チーズにハムに茎とありそうで無い組み合わせであり、思いのほか新しい味覚。温度帯も冷温組み合わさっており、色んな意味で斬新なひと皿です。
イタリア産のアスパラはオーブンで焼いたのとサラダ仕立てのと2種構成。調味代わりに魚のパウダーがふりかけられており、磯の香りに満ちています。右奥はブラッドオレンジの粒々を凍らせたものであり、食中のアクセントとして面白い。
パンは外皮がパリっとした食感を保ったもの2種。しっとりとした甘味があり、給食のパン的に郷愁を誘う味わいです。
パスタはパッケリ。南イタリアはカンパーニャ州生まれの筒状のパスタ。玉ねぎと牛肉をホワイトに煮込んだソースにチェリートマトやピスタチオなど。アクセントにジェノベーゼソースも用いられており、色んな味がするパスタでした。ところでさっきから器が可愛いぞ。
メインはホロホロ鳥。サルシッチャ(ソーセージ)とタケノコが詰め込まれており食べ応え抜群。付け合わせのウイキョウもしっかりポーション。おなかいっぱいです。
デザートはセミフレッド。ベースとなる乳製品のコクにチョコやチェリーとやはり色んな味がします。ヨーグルトやキノット(柑橘)の爽やかな酸味でスイスイと楽しめました。
小菓子とお茶で〆てごちそうさまでした。ランチショートコースに炭酸水でひとりあたり6千円弱。ランチとしては結構な価格設定ですが、ショートコースながらかなりのボリューム感なので、費用対㌍としては中々のもの。やはりワインと一緒に楽しみたい味覚なので、疫病騒ぎが落ち着いたら改めてディナーにお邪魔したいと思います。
関連記事
イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
- ウシマル(Ushimaru)/山武市(千葉) ←ちょっとした海外旅行に来たような満足感。
- ヴィラ・アイーダ(Villa AiDA)/岩出(和歌山) ←我が心のイタリアン第1位。
- プリズマ(PRISMA)/表参道 ←高価格帯のイタリア料理という意味では東京で一番好きなお店かもしれない。
- リストランテ ラ・バリック トウキョウ(La Barrique Tokyo)/江戸川橋 ←無冠の帝王。
- TACUBO(タクボ)/代官山 ←ポイントは二番手の存在。
- アロマフレスカ(Ristorante Aroma-fresca)/銀座 ←好き嫌いを超えた魅力。普遍性。
- ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 仙石原/箱根 ←最高の家畜体験。
- ひまわり食堂/富山市 ←こねくり回すことなく、いま何を食べているのかハッキリとわかる味と量。
- プリンチピオ/麻布十番 ←こんなに有意義な6,800円があるか?
- カーザヴィニタリア/麻布十番 ←ゴージャスな店内と落ち着いた雰囲気。そのくせ高くない。
- ロッツォシチリア/南麻布 ←雰囲気良く客のレベル高し。ウイキョウのパスタが秀逸。
- ポンテ デル ピアット (PONTE DEL PIATTO)/広尾 ←少量多皿でどれも旨い。
- サローネ2007/元町 ←ランチのポモドーロは絶品。グラム数が指定できるもの最THE高。
日本のイタリア料理の歴史から現代イタリアンの魅力まで余すこと無く紹介されており、情報量が異常なほど多く、馬鹿ではちょっと読み切れないほどの魅力に溢れた1冊です。外食好きの方は絶対買っておきましょう。