名古屋は泉にある「うなぎのしろむら」。毎年お伊勢さんに活うなぎを奉納しているお店。
ちょっとトラブルがあって夕食難民になりそうだったのですが、当日予約でも快く受け入れてくれました。電話応対が良い店は総じて良いお店。
広く清潔な店内。このダイニングエリアは乳幼児OKであり、早い時間から楽しそうに家族団らんするグループ多め。奥はしっかりとした誂えの個室があり、鰻を主力に据えたコース料理も楽しめるようです。従業員は総じて若いのに皆きちんとした接客です。
「肝焼き」が売り切れだったので、代打「うまき」。出汁シャバダバの独特の形状であり、卵料理としてとても美味しい。鰻はミンチ状に詰め込まれており、小倉「田舎庵」にベクトルが似ているのですが、とろとろの卵との一体感という意味で当店に分があります。
ひつまぶしがやって来ました。当店の鰻は「三河一色産活うなぎ」というそうで、来店後に捌いて焼き始めるので結構時間を要します。なおのこと先の「うまき」を注文するよろし。
ひつまぶしの並サイズ。まずはそのままで頂きます。西日本流のバリっとした焼き具合ながら身はふっくら。
2杯目は薬味と共に。こういうことをしていると、2017年に名古屋で狂ったように鰻を食べ続けた日々を思い出します。通常のひつまぶしは3杯目に出汁茶漬けなのですが、当店は卵かけごはんが挟まります。濃密な卵黄にタレをトロっと流し込み思わず恵比須顔。
締めは出汁茶漬け。見た目以上にライスが多かったのか、すっかり満腹になりました。
お会計はひとりあたり5千円強。ちょっと行ってパっと食べるには中々に高価ですが、鰻とは高級な食材であり妥当な価格設定と言えるでしょう。丁寧な接客スタイルから接待使いにもOK。独創的な「うまき」は必食です。
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仕事の都合で年間名古屋に200泊していたことがあり、その間は常に外食でした。中でも印象的なお店をまとめました。
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- a.ligne(アリーニュ)/新栄町 ←名古屋いや日本においてもトップクラスに好きなフランス料理。
- ル・タン・ペルデュ(Le Temps Perdu)/伏見 ←名古屋・ベスト・費用対効果賞。
- レミニセンス(Reminiscence) ←フロリレージュ的な食後感。構成要素が非常に多く食べ手に経験を求める味覚。
- トゥ・ラ・ジョア/金山 ←名古屋の嫁入り道具のような料理。
- 壺中天/新栄町 ←王道フレンチ名店中の名店。
- マスドラヴァンド(Mas de Lavande)/新栄町 ←フォアグラ料理としてはトップクラスの出来栄え。
- 千亀/栄 ←リーズナブルで直線的。素晴らしい焼き鳥屋さん。
- イル コラッツィエーレ(il corazziere)/高岳 ←全ての料理が芸術的な美しさを湛えており、味も良い。
- ドディチ・マッジョ/久屋大通 ←「日本一こだわり卵」というブランド卵を用いたカルボナーラが絶品。
- ビストロ ダイア/新栄町 ←ランチの前菜盛り合わせが圧巻。
- アンティカ オステリア バーチョ ←堂に入ったトスカーナ料理。
- シクラメンテ(Siculamente)/上前津 ←コース料理は5,000円ポッキリと、この質と量を考えれば抜群の費用対効果。
- トラットリア トペ/新栄町 ←これだけ食べて税サ込3,300円見事な費用対効果。
- うどんの千/伏見 ←讃岐をぶっちぎって日本一好きなうどん。
食通たちが鰻の魅力とこだわりを語り尽くす一冊。よしもとばなな、沢木耕太郎、さくらももこ、椎名誠、村上龍、村上春樹、島田雅彦、五木寛之、遠藤周作、群ようこ、などなど最強の布陣が送るアンソロジー。