高名な中華料理店がこぞって利用する「橋爪製麺」の中華麺。創業70年の「橋爪製麺」が自らが経営する「麺が主役の中華料理店」を広尾にオープン。自身もミシュラン1ツ星を獲得し、食べログでも百名店に選出されています。
L字型カウンターにテーブル席がいくつか、個室がひとつといった小体なお店。ランチタイムのメニューは麺料理のみであり、フレーバーを選択した後は「ごぼう麺」「翡翠麺」「椎茸麺」「山椒麺」「刀削麺」「コラーゲン麺」など使用する麺をチョイス。大盛りは無料と、さすが製麺屋なだけあって気前が良い。
サイドメニューとして北京ダックを注文することができます。これが決してオマケどころのレベルではなく、きちんとした中華料理店で食べるそれに比肩する味わいであり、この1本が350円というのは北京ダック業界において衝撃でしょう。
真打登場「粗挽き肉味噌の担々麺」です。痺れと辛味がバリバリ系とは異なり、ゴマの優しい味わいにハッキリとした酸味を感じる上品な1杯。私は担々麺は暴力的な味覚のものを好むのですが、たまにはこういった母性を感じるスープも良いものです。
さすがに麺が旨い。刀削麺って部位によって厚さが異なるから茹で加減とか難しそうなものですが、それらのハンデを一切感じさせないパーフェクトな歯ごたえ。グニグニもちもち麺そのものの美味しさに麺食らいました。
担々麺に北京ダックを付けて1,650円。ミシュラン1ツ星の味覚をこの価格で堪能できるとは最高かよ。こんなに美味しいなら時短営業中限定のお得メニュー「たっぷりフカヒレ麺コース」にすれば良かったな。百合子がいらんことしてるうちにもう一度行こかな。
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広尾は初デートに良い街です。謎にハイセンスな雰囲気と下町的な親しみやすさが同居する。飲食店も都内トップクラスの名店が比較的リーズナブルな価格設定に落ち着いています。
- TAIAN TOKYO(タイアン トウキョウ) ←この迫力はやはりフランス料理でないと到達できない。
- ア・ニュ Shohei Shimono ←フレンチをベースとした旨いもの屋。
- レストラン アラジン ←記憶がハッキリと残る料理。
- レストランひらまつ ←何度も何度も訪れているのに美味しい。
- Ode(オード) ←先進的、かつ、安定した味わい。
- ランベリー(L'Embellir) ←この店は本物だ。
- マルゴット エ バッチャーレ(Margotto e Baciare) ←あれだけのトリュフ料理とキャビアを食べてこの価格というのはリーズナブル。
- おでこ(au deco) ←フランス料理を食べ込んだ仲間たちでどうぞ。
- コントワール ミサゴ(Comptoir Missago) ←とにかく融通のきく旨いもの屋。
- ヨシダ ハウス(YOSHIDA HOUSE) ←日常に寄り添う究極の普通。
- ポンテ デル ピアット (PONTE DEL PIATTO) ←抜群に旨くてそんなに高くない。
- リストランテ ペガソ(PEGASO) ←接待や綺麗なデートにうってつけ。
- ラ トラットリアッチャ(La Trattoriaccia) ←令和のビスボッチャ。
- ボッテガ(BOTTEGA) ←料理に対して実に真面目。
- アンティキサポーリ(Antichi Sapori) ←食後酒3種が飲み放題。
「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。