女子会の王者「シェ・トモ(GINZA chez tomo)」。感度の良いギャルであれば一度はインスタでスペシャリテの写真を見たことがあるでしょう。私は「白金シェ・トモ ナチュラル キュイジーヌ(chez tomo Natural Cuisine )」のオープン時にお邪魔したことはあるのですが、銀座店は何気に初めてです。
銀座のポーラビル11階で受付し、ダイニングは2層に分かれています。我々は上階へとご案内。細長いビルの中としてはゴージャスな内装。ゲストの大半は女性でした。
市川知志シェフは1985年というかなり早い段階で渡仏し、3ツ星「ジョルジュ・ブラン」「トロワグロ」などで修業。帰国後は東京の名だたるレストランの厨房を預かり、2002年に独立。日本フランス料理界の重鎮です。
酒が安い。グラスワインは700円からで、銀座の一等地のフレンチレストランでこの価格設定はミラクルです。我々は食前酒の後にこのヴィオニエをボトルで頂いたのですが、芳醇でかなりの旨口ながら5千円ポッキリというハッピーな1本でした。前菜は左がタケノコならびにそのフラン(茶碗蒸し)、右はクレソンにキヌア、ホタルイカ。フランでちょっと麺被りしてしまいましたが、新鮮で上品なタケノコの風味に頬が緩む。キヌアがキューブ状にギュっと詰まっているのが面白かったです。
パンはベーシックなバゲットなのですが、写真左のジャム(?)が興味深い。様々な野菜をミキサーにかけてグツグツしたものであり、大地の甘味が程よくきき、ありそうでない逸品です。
パンはベーシックなバゲットなのですが、写真左のジャム(?)が興味深い。様々な野菜をミキサーにかけてグツグツしたものであり、大地の甘味が程よくきき、ありそうでない逸品です。
スペシャリテの野菜盛り合わせ。露地栽培された野菜無農薬野菜を全て異なる調理法で臨んでいます。野菜ながら味が濃く、妙にワインが進みます。私はこういう料理を毎日食べたい。そういうものに、わたしははなりたい。
メインはお魚料理を選択。この日の鮮魚はイトヨリであり、淡泊な味わいながらバリっとした焼き目に旨味の強いアサリのソース、キャベツの甘味。お魚料理ながら非常に食べ応えのある1皿でした。桜の季節だったので、デザートは桜特集。個人的には桜の枝を模した抹茶のチョロスがツボでした。
紅茶で〆てごちそうさまでした。
お会計はふたりで1.5万円。そう、ふたりで、です。明細を見ると食前酒付きの料理がひとり5千円、ワインは前述の通り5千円。もちろん消費税もサービス料もコミコミです。これはちょっと信じられないほどの費用対効果の良さですねえ。こうなってくると夜のコースにも俄然興味が湧いてくる。次回はディナーにお邪魔したいと思います。
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「好きな料理のジャンルは?」と問われると、すぐさまフレンチと答えます。フレンチにも色々ありますが、私の好きな方向性は下記の通り。あなたがこれらの店が好きであれば、当ブログはあなたの店探しの一助となるでしょう。
- ガストロノミー ジョエル・ロブション ←最高の夜をありがとう。
- アピシウス ←東京最高峰のレストラン。
- ナリサワ ←何度訪れても完璧。
- 銀座 大石/銀座 ←自分が働くならこういう職場。
- ナベノイズム ←世界観がきちんとある。
- ル・マンジュ・トゥー/神楽坂 ←接客は完璧。料理は美味そのもの。皿出しのテンポも良く、とにかく居心地の良いお店。客層も好き。
- TAIAN TOKYO(タイアン トウキョウ)/西麻布 ←流行り廃りに捉われないマッチョな料理。
- ア・ニュ Shohei Shimono/広尾 ←リニューアルしてリベラルに、旨けりゃなんでもいいじゃん的に。
- ラフィナージュ(L'affinage)/銀座 ←王道中の王道。銀座とは考えられない値付け。
- SUGALABO ←料理だけなら一番好きかも。
- エクアトゥール ←天才によって創られる唯一無二の料理。
- ete(エテ) ←美食の行き着く先はお抱えの料理人。
- アサヒナガストロノーム/日本橋 ←そこらのフランス料理店とは格が違う。
- エステール(ESTERRE)/大手町 ←料理もサービスもパーフェクト。外せない食事ならココ。
- ル マルタン ペシュール(LE MARTIN PECHEUR)/吹上(名古屋) ←フランス料理という文化に対する並々ならぬ愛情を感じました。