創業は1944年。東京、いや日本を代表する老舗のイタリア料理店「アントニオ(ANTONIO’S)」。初代シェフのアントニオ・カンチェーミはシチリア出身。イタリア海軍の司令官付き料理人で神戸に停泊中に日本との関係を築き始め、なんやかんやで西麻布スタイルに落ち着きました。現在のシェフは3代目。
広い店内は風格がある、を通り越して少々古臭い。ホールスタッフが多く丁寧な接客なのですが、やや慇懃無礼ぎみでテンション低めです。
ランチセットの前菜はスープかサラダかを選択できるのですが、ここはやはり名物ノミネストローネを。おお、確かに旨い。それほどトマトトマトしておらずクリーミーにすら感じる優しい味わいであり、野菜の甘味がたっぷり感じられます。色んな味がして美味しい。量もたっぷり。
ガーリックトーストは油がボタボタ垂れるほどであり好みが分かれるところかもしれません。パスタは「フェットチーネ ジェノバ風バジリコソース」を選択。鮮やかなバジルの色合いが美しく、一口で訴えかけてくるほどのパンチがあります。麺はグニグニと魅力的な食感であり、奇をてらうことのないクラシックな美味しさ。
メインは「カジキマグロのソテー」をチョイス。普通に美味しいですが私でも作れそうなシンプルな料理であり、外食時にわざわざ食べる必要はなかったかもしれません。普通に美味しいですが。
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デザートは別料金とのことだったのでパス。アイスティーで〆てごちそうさまでした。
酒を飲まないでお会計は4千円強。うーん、ちょっと高いかなあ。メインディッシュ抜きのセット(ミネストローネ+ガーリックトースト+パスタ+お茶)であれば2千円なので、であれば満足度はかなり高く感じたかも。
遠くから電車を乗り継いで訪れるという感じではなく、近所にあればフラっと通ってしまう安定の美味しさ的なお店です。まずは平日ランチでどうぞ。
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日本のイタリア料理の歴史から現代イタリアンの魅力まで余すこと無く紹介されており、情報量が異常なほど多く、馬鹿ではちょっと読み切れないほどの魅力に溢れた1冊です。外食好きの方は絶対買っておきましょう。