凛とした内装の店内。カウンター8席のみの2回転で、予約はOMAKASEからの受付です。「らんまる」と同様に付け台が高めでコミュニケーションし易い。まだオープンしたばかりなのでゲストの殆どは馴染み客という印象。
この手の鮨屋としては珍しくきちんと飲み物メニューを用意しており、生ビールは800円、お酒は1合1,200円、グラスワインは1,500円と良心的。メニューに載ってない日本酒も頂きましたが、たぶん1合千円かそこらだったはず。まずは身体を温めましょうと茶碗蒸し。毛ガニの旨味が強い上にハマグリの出汁も注がれており食欲のスイッチが入ります。
ヒラメにタコ。塩やポン酢でさっぱりと頂きます。タコが実に筋肉質で食べ応えがあり心に残りました。氷見のメジマグロ。本マグロの幼魚であり、まさにサラブレッドという可能性を感じさせる味わいです。ぶっちゃけ大人よりも好きかも。
ボタンエビは割にしっかりと熱を入れています。個人的にはもうちょっとレア目なほうが好きかな。
ノドグロはシンプルに塩焼き。水分たっぷりのジューシーな個体です。
フグの白子を焼き、シャリと共にリゾットのように頂きます。これは文句なしに美味しいですね。トロリと官能的な舌ざわり。富山の白エビにタイの酒盗。おおー、これはめちゃんこ旨いですねえ。白エビの純白な甘さに酒盗の過激な味わいが攻め込みます。日本酒をおかわりだ。
にぎりに入ります。まずはカスゴ。赤ちゃんの素肌のように瑞々しく透き通るような味わい。それでも中々に肉厚にカットされており食べ応えもしっかりあります。
イシガキダイは昆布締めで。硬めの肉がしっとりと落ち着き、昆布の香りがふわりと鼻腔をくすぐります。
ガリは原型を留めたシャキシャキタイプ。酸味も強く、これだけで酒のツマミになっています。シャリは「らんまる」時代から大幅に変わっており、随分と上品になったなあという印象です。赤身のヅケ。旨いマグロです。先ほどシャリが変わったと述べましたが、タネもだいぶ雰囲気違うかも。
もう少し脂を乗せた釣りのマグロ。コッテリとしたコクを感じつつも赤身の旨さや酸味も感じるというバランスを捉えた味わい。
一転、ギットリとした部位へ。焼肉のカルビのような食べ応えであり愛くるしい暴力性を感じます。
コハダはギュっとした酸味が特長的。
カンヌキ。サヨリのビッグサイズ版であり、綺麗な味わいながら肉厚で食べ応えがあります。仄かな苦みが大人の味わい。
赤貝も食べ応えがありますねえ。まさにムシャムシャこりこりとした食感であり、こういう食べ物は家庭では絶対に味わえないので、外食の醍醐味です。
食べ応えの王者と言えばクルマエビ。下手なオマールよりも可食部が多いのではないとも思えるサイズ感。ほんのりと温かく甘味が増しており、その熱は私に明るい何かを約束しているように感じます。
イワシは脂がたっぷりであり、その融点を感じさせるためにやはり温度を上げています。間違いなく魚なのですが、なんかこう、肉割烹に来ているかのような食後感。
もう少し脂を乗せた釣りのマグロ。コッテリとしたコクを感じつつも赤身の旨さや酸味も感じるというバランスを捉えた味わい。
一転、ギットリとした部位へ。焼肉のカルビのような食べ応えであり愛くるしい暴力性を感じます。
コハダはギュっとした酸味が特長的。
カンヌキ。サヨリのビッグサイズ版であり、綺麗な味わいながら肉厚で食べ応えがあります。仄かな苦みが大人の味わい。
赤貝も食べ応えがありますねえ。まさにムシャムシャこりこりとした食感であり、こういう食べ物は家庭では絶対に味わえないので、外食の醍醐味です。
食べ応えの王者と言えばクルマエビ。下手なオマールよりも可食部が多いのではないとも思えるサイズ感。ほんのりと温かく甘味が増しており、その熱は私に明るい何かを約束しているように感じます。
イワシは脂がたっぷりであり、その融点を感じさせるためにやはり温度を上げています。間違いなく魚なのですが、なんかこう、肉割烹に来ているかのような食後感。
一転、ウニは王道の味わい。頭の大盛で恵比須顔。
お椀は魚介の出汁がきいています。旨いなあ。ラーメンの丼ぐらいで飲みたいなあ。
アナゴは当店の芸風の総決算とも言うべきゲバルトを感じさせる味わい。ジュワジュワに厚く圧の強いツメ。アナゴ食ったぜ!と記憶に残る味わいでした。
巻物は「らんまる巻き」から一転、実にシンプルな手巻きへ。海苔やマグロなど素材の味わいを単刀直入に楽しむことができます。
ギョクは玉子の味わいを感じつつも魚介のニュアンスもしっかり。これぞ鮨屋のギョクとも言うべき美味しさです。
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お椀は魚介の出汁がきいています。旨いなあ。ラーメンの丼ぐらいで飲みたいなあ。
アナゴは当店の芸風の総決算とも言うべきゲバルトを感じさせる味わい。ジュワジュワに厚く圧の強いツメ。アナゴ食ったぜ!と記憶に残る味わいでした。
巻物は「らんまる巻き」から一転、実にシンプルな手巻きへ。海苔やマグロなど素材の味わいを単刀直入に楽しむことができます。
ギョクは玉子の味わいを感じつつも魚介のニュアンスもしっかり。これぞ鮨屋のギョクとも言うべき美味しさです。
〆はミカンジュース、ではなくミカンがそのままの形で登場。このミカンが本当に美味しくって、皮が薄くゼリーのような果肉で、一流のパティシエが手を入れた洋菓子のような味わいでした。
軽く飲んでお会計は3万円。前のお店に比べると絶対的な支払金額は増えましたが、このタネ質ならびに立地や店構えを考えるとリーズナブル。個人的には「らんまる」での荒削りでマッチョな鮨のほうが好みでしたが、これはまあ人それぞれ。あと50年は職人としての仕事は続くでしょうから、それらスタイルの変遷も私の老後の楽しみのひとつになるかもしれません。
何よりシェフは未だ20代であり、この若さで独立できたことは大きい。いくら仕事ができたとしても、歯車の一部のままでいるのとエンジンになるのとでは、人生の深みが全く変わってくるものなのだ。
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鮨は大好きなのですが、そんなに詳しくないです。居合い抜きのような真剣勝負のお店よりも、気楽でダラダラだべりながら酒を飲むようなお店を好みます。
- すし匠/ワイキキ ←このお店の真価が問われるのは数十年後のはず。
- 照寿司(てるずし)/北九州 ←世界で最も有名な鮨職人。
- 鮨おさむ/福岡市 ←リーズナブルかよ。
- すし宮川/円山公園(札幌) ←人生でトップクラスに旨い鮨。
- 鮨さいとう/六本木一丁目 ←価格設定に色々と考えさせられる。
- 鮨 在(ざい)/広尾 ←これこれ、鮨とはこれですよ。
- 東麻布天本/赤羽橋 ←欅坂46のような鮨。
- 紀尾井町 三谷/永田町 ←単純計算で年間3億円近い売上。恐ろしい鮨屋。
- 鮨 猪股(いのまた)/川口 ←にぎりのみの男前鮨を喰らえっ!
- 鮨舳/瓦町(高松) ←真っ当な江戸前。銀座の半額で何度でも通いたい。
- 天寿し/小倉 ←何度でも行きたいし、誰にでもオススメできるお店。
- 鮨 一幸(いっこう)/すすきの ←真摯に鮨に取り組む好青年。
- ひでたか/すすきの ←鮨は好きだけどオタクではないライト層にとっては最高峰に位置づけられるお店。
- 鮨 十兵衛/福井市 ←福井への旅行が決まれば最初に予約したいお店。
- 鮨 大門/魚津(富山) ←東京の鮨はもうオワコン。
- 鮨 志の助/新西金沢 ←とにもかくにも費用対効果が抜群すぎる。
- 小松弥助/金沢(石川) ←「まごころでにぎる」を体現する鮨屋。
- 太平寿し/野々市(石川) ←金沢の人が東京で鮨を食べると頭から湯気を出して怒るに違いない。
この本は素晴らしいです。築地で働く方が著者であり、読んでるうちに寿司を食べたくなる魔力があります。鮮魚の旬や時々刻々と漁場が変わる産地についても地図入りでわかりやすい。Kindleとしてタブレットに忍ばせて鮨屋に行くのもいいですね。