オステリア デル チャオ(Osteria del Ciao)/恵比寿

恵比寿駅の動く歩道を抜けたとこから歩いて5分ぐらいの場所にある「オステリア デル チャオ(Osteria del Ciao)」。脇のオートロック的なドアを恐れず開けて2階に上がります。ちなみに地下にはブラボーな蕎麦屋「蕎麦懐石 義(ぎ)」があり、コチラも超オススメです。
カウンターが数席にテーブルがいくつかの店内。トータルでは20席強なのですが、あまりキツキツに入れず、その上で店主がワンオペで飄々とにこやかにやっております。家具や小物のセンスが良く、それでいて清掃が行き届いている印象。
飲み物の価格設定が良心的。ペローニ(イタリアのビール)は800円で、グラスワインも千円前後が殆ど。ボトルは「グラスワインの価格×5.5」という面白い値付けです。
前菜盛り合わせが豪華。ビッグなモッツァレラチーズにトリュフを練り込んだクロワッサン、生ハムにこんがり焼いたモルタデッラ。アサリのチャウダーに青海苔を衣に練り込んだキノコのフリット、本マグロ。中央はケールなどなど。もう、これだけでワイン1~2杯はイケそうなレベルです。
アオリイカと季節野菜のグリル。イカが実に新鮮で如何ともしがたい美味しさ。調味はニンニクがバリっときいていて酒を呼ぶタイプ。野菜そのものの味も濃く、量もたっぷり。アラカルト1皿で2千円強だったのですが、この質ならびにボリューム感ではむしろお買い得と言えるでしょう。
パスタは手打ち。まずは水牛のモッツァレラとフレッシュバジルのジェノベーゼ。チーズが濃厚で本格派。ソースの美味しさは当然として麺そのものも頗るゴキゲンな味わいです。
こちらはビゴリ(生パスタの一種)を海老のビスク風のソースで。見た目通りの濃厚な味わいであり、結構な大きさの海老の身がドンドンドンと乗っているのもすごくいい。海老の殻をカラっとさせて皿に散らす旨味のアクセントもナイスです。
メインは自家製のサルシッチャ。粗く挽かれた豚肉が思いきりジューシー。ややこしい調味はしていないはずなのに、ワインをおかわりしまくり案件です。2本で1皿のメインディッシュでしたが、ふたりで分けてちょうど良い存在感でした。
空白を埋めるように食べ続け、お酒もそこそこ飲んでお会計はひとりあたり8千円強。ワオ、これは何とも強力な費用対効果です。インスタ的派手さはありませんが、どの料理も実直に美味しく、実にイタリア料理らしいイタリア料理です。

ぜんぜん無名だけど、めちゃんこ良いお店を見つけたなあ。次回は大人数でお邪魔して、もっともっと色んなメニューを試してみたいと思います。地下の蕎麦屋「蕎麦懐石 義(ぎ)」にせよ、このビルのオーナーはとてもセンスが良いのかもしれないと思った夜でした。

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