さて、この日は水難を免れた人吉うなぎ御三家のうちのひとつ、「松田うなぎ屋」へ。1918年創業の老舗であり、ゲスト1人づつが車で訪れても余裕があるのではないかと思わせるほどの広大な駐車場が特長です。
店内は個室やテーブル席、堀コタツ式テーブルにカウンターとありとあらゆる種類の座席が用意されており使い勝手抜群。トータルでは100席ほどあるそうです。先の「上村うなぎ屋」は1時間の行列は当たり前ですが、当店は待つということは殆どないそうです。
私は「うなぎ重箱(大)」を注文。うなぎ1匹分が入って4,210円です。注文が入ってから捌いて炭火で焼いていくので、オーダー後20~30分近くを要します。いわゆる鰻重とは異なり、重箱の上段に別皿として鰻が並べられます。西日本流のバリっとした焼き目に筋肉を感じる弾力。身質は脂がたっぷりで実にジューシー。タレは醤油風味が強くアジコイメです。1匹分の割に量はそれほど多くないのが残念。
ライスは一般的な定食屋のそれと同等です。鰻の段にタレがザブンザブンに溜まっているので、そちらを活用するよろし。肝吸いはいわゆる立派な鰻屋の肝吸いです。当店に限ったことではないですが、肝吸いを食べるベストなタイミングをどなたか教えて下さい。繊細な味覚なので冒頭に持ってきたいところなのですが、その間に鰻を冷ましてしまうわけにもいかず、鰻を優先し、結果、蒲焼の暴力的な味わいに舌が麻痺してしまい、けっきょく肝吸いはどこで食べても同じに感じてしまうのです。
前述の通りお会計は4,210円。東日本と西日本で芸風が大いに異なるので単純比較はできませんが、東京の鰻屋に比べると2割は安い印象です。自家製の手打ち蕎麦も用意しているそうなので、今度はそちらも併せて食べてみようっと。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。