まーちぬ家／美栄橋（那覇）

ゆいレール美栄橋駅から徒歩数分の場所にある「まーちぬ家」。那覇ではトップクラスの人気を誇る居酒屋であり、観光客はもちろんローカルにも好評を博しています。
店名は「松の家」と言う意味であり、琉球松をふんだんに用いたインテリアが印象的。入り口すぐの半個室にテーブル席、座敷と様々な用途に対応できます。従業員の接客は皆あたたかく居心地は抜群。とりわけ大将の客あしらいが見事。我々はテーブル席から眺めていたのですが、カウンターに陣取った東京の田舎者の絡み酒に対し、握手会の前田敦子ばりの受け流しを徹底しており惚れ惚れしました。
酒は安く、ビールやサワーが500円かそこらだった気がします。良く飲むグループであれば泡盛をボトルで入れると良いでしょう。
お通しがしっかりしており、マグロの刺身にコッテリしたソースがかかっています。お通しが旨い店は間違いがないとウチのオトンが言っていた。
島らっきょうの塩漬け。らっきょうとは名ばかりで、高級なネギのような香りと味わい。カレー屋のらっきょうと同系統は思えぬ上品な味わいです。
タコの刺身。おおー、これはびっくりするほど美味しいですねえ。客単価数万円の和食店に比肩する上物のタコであり、グニグニとした食感が堪りません。
海鮮サラダを注文すると、どこがサラダやねんと突っ込みたくほどの刺身の山。オーダー時に「もしよかったらハーフサイズでお出ししましょうか？」と提案して下さった意味がようやく理解できました。お刺身はどれも近海物であり新鮮そのものです。
ゴーヤチャンプルーはゴーヤがデカい。それでも決して大味というわけではなく、歯ざわりに青臭さ、程よい苦みとシモ・ヘイヘのように正確な調理。大げさではなく、人生で最も美味なるゴーヤチャンプルーだったかもしれません。
イカスミじゅうしい。いわゆる「じゅうしい（炊き込みご飯）」というよりは汁気の多いリゾットのようなタッチです。見た目は好みが分かれるかもしれませんが、味は間違いなく絶品。その辺の似非イタリア料理屋当店に研修に来るように。
我々のお行儀が良かったからか、サービスでそばをお出し頂けました。ありがたやありがたや。沖縄そばはカツオや昆布出汁が主流ですが、当店は豚骨スープ。何事も濃密であることが素晴らしいと信じる私得な味わいです。
続いてサービスのパイナップルも。下手な観光地であれば割り箸に刺して1本500円で売れそうなほどの質ならびに量であり、じゅるりとした常夏のエキスが心地よい。

お会計はひとりあたり3～4千円ほど。うひょー、これは沖縄県から表彰されてもおかしくないレベルの費用対効果の良さです。コスパの良さはさておき、味そのものだけを見ても、沖縄の郷土料理屋としてはトップクラスの美味しさでしょう。「初めて沖縄行くんだけど、それっぽいお店、どこがいい？」と問われたら、いの一番の推薦したいお店です。オススメ！

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1年で10回沖縄を訪れることもあります。1泊15万円の宿から民宿まで幅広く手がけています。
TACが世に出した一風変わった沖縄本。もはやガイドブックではなく参考書の域です。非常に情報量が多く、かつ、うまく整理されており読みやすい。大判ではないので持ち歩きやすいのも素晴らしいです。オールカラーの割に高くない。数多ある沖縄ガイドブックの中では突出した存在です。