ハイアット セントリック金沢(HYATT CENTRIC)

金沢は年に数回訪れるのですが、良い宿泊施設は2食付きであることが多く、毎度毎度旅館で食べるのは何だかなあ、かといってビジネスホテルに泊まるのも味気ないしなあ、と、常宿を決めあぐねています。今回は2020年8月にオープンしたばかりの「ハイアット セントリック金沢(HYATT CENTRIC)」を試してみましょう。
スタイリッシュながら親しみやすい内装の館内。従業員のラフな服装を含め、「エースホテル京都(ACE HOTEL KYOTO)」にベクトルが似ています。立地もJR金沢駅すぐと便利。地方都市の繁華街はJRの駅から離れていることが多いですが、それでもJR至近というのは旅行者にとっては便利なものです。
ちなみに「ハイアット セントリック」とはハイアットグループの新ブランドであり、2015年に旗揚げされ2018年に銀座にもオープン。アジア初進出の案件であり、シンガポールや香港を差し置いて東京で開業する理由を「日本はもうオワコン」としたり顔で語る賢しらな連中に聞いてみたいところです。
お部屋に入ります。おおー!カッコいい!部屋の装飾とは、すればするほど上滑りすることが多い中、当館は陰に陽にセンスの良さをアピールしてきます。
家具や小物、壁紙などにおいては随所に金沢感が現れており、使い勝手と日本らしさの折衷で、訪日観光客に勧めるにピッタリ。
部屋の広さは32平米と、めちゃくちゃ広いというわけではありませんが、動線設計が完璧で可処分スペースがとても広い。文字での説明は難しいですが、引き戸を引けばバスルームに変身する仕様など、なるほどなと思うところが多かった。
アメニティはGILCHRIST & SOAMESのBeeKind。宿泊代金の割にはかなり気前のよいラインナップでしょう。これに加え、女子向けにはDHCの試供品サイズの化粧水やらなんやらが用意されています。
お風呂は一般的なビジネスホテルを少し広くオシャレにしたような誂えです。湯量が激しく、ほんの数分でバスタブが満杯になりました。
バスルームはモコモコさらさらで心地よく、パジャマの質感も私好み。クローゼットの使い勝手やゴミ箱の位置など、必要なものが必要な場所に必要なだけ配備されており、とにかく使い勝手が良いなと感じます。
お水やネスプレッソ、お茶類は無料。お水が足りなければ同フロアにある製氷室のウォーターサーバーでご自由にどうぞ。こういうの助かるなあ。コンビニで水買うのめんどくさいもんなあ。
館内を探検。こちらはフィットネスセンター。必要なものは一通り揃っているという印象。内装は素人には真似のできないセンスです。
14階にルーフトップバーがあるという案内があったのでお邪魔してみると、かなりきちんとしたバーでした。なるほど屋外席もいくつかありましたがこの日は雪、というか冬なので寒い。適度に空いており、金沢のバーいう意味では穴場かもしれません。
朝食はビュッフェ形式。並べられた食べ物に近づく際はマスクと手袋着用が厳命されており、ノーマスクな人には店員がきちんと注意をしていました。そういやピーチ新潟ノーマスクマン元気にしてるかな。
食事の内容は要所要所を無難に押さえた仕上がりで安定した美味しさでした。カレーに肉がゴロゴロ入っていて大迫力。
オムレツを作ってくれたギャルが可愛くてうっかり告白しそうになりました。ホテルの朝食のオムレツはやる気がなさそうな外人が担当していることが多いので、ひょっこりスタバ級の神対応が混じっていると嬉しくなる。
良いホテルでした。平たく言うとオシャレで造りのしっかりしたビジネスホテルであり、従業員との接点などは実に簡素なものですが、金沢というアーバンな観光地には丁度良いサービスレベルかもしれません。過剰に豪華でなくゲストに緊張を強いない。私の金沢の常宿になるかもしれません。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。