茗圃(みょうほ)/伏見(名古屋)

名古屋は白川公園前の「茗圃(みょうほ)」。日本の福臨門の流れを汲む広東料理店であり、ランチタイムは予約でいっぱいであることもしばしば。念のため予約を入れて訪れると良いでしょう。
店内はテーブル席のみであり、50席近くはありそうです。従業員の手が足りておらず対応が全体的に雑であり、サービスについてはかなり不満を覚えました。これが千円かそこらの町の中華料理屋であれば何とも思いませんが、当店は夜に客単価1万円を超える高級店なのである。
会田政博シェフは銀座「福臨門」で腕を磨いたのち当店の開業に尽力。2011年より料理長を務めています。

注文はランチコースで一番人気と案内のあった「飲茶ランチ(菊)」。4千円強とランチにしては中々のお値段です。なお、コースはお茶が付帯し、この日のお茶は台湾のウーロン茶。
「四種前菜の盛り合わせ」と記載されていましたが、私の目には鶏のチャーシューにしか見えません。うーん、脇にある白いのと赤いのと緑色の葉っぱも1品にカウントするんかなあ。
キノコと卵のスープ。これは一般的な、由緒正しき中華料理屋の中華風スープでありベーシックに美味しかった。
「本日の三種の點心」第一弾は野菜餃子。ニラの風味がズバっときいていて美味。
大根餅はすごく美味しい。大根の食感が立っており、シャクっとした歯ざわりです。油がダブついた大根餅が多い中、こちらはキラリと光る美味しさです。
シイタケにスリイカ。こちらは見た目の通り縹渺な味わいであり、味濃いめ原理主義者の私としてはもう少しパンチが欲しいところ。
「チーフからのお勧めの一品」ということで、海鮮か肉料理を選択できたので後者をチョイスすると「豚肉の豆鼓炒め」がやってきました。これが失敗。丸めて捨てたような投げやり
な調理であり、素材も味付けも完全にレームダックでした。
〆のお食事は「楊州炒飯」。タイ米を用いたパラパラとしたタイプであり素直に美味しい。ただし量は少なく小さなお茶碗程度であり、物足りなさを感じました。
デザートは杏仁豆腐。杏仁の風味に乏しく、一方でゼラチン質が強く硬い食感でイマイチでした。

お会計はひとりあたり4,180円。体感としては2千円かそこらの内容であり、これで4,180円は高すぎる。「TexturA (テクストゥーラ)」「泰山」「筑紫樓(つくしろう)」「全聚徳(ゼンシュトク)」であれば2千円も払えば上質で量も多いランチを楽しめることを考えると実に割高。サービスレベルの低さについては既に述べた。ちょっとこれじゃあ夜には来れないなあ。

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