目利きの銀次/おもろまち(那覇)

パクリ芸で有名なモンテローザに看板を一言一句違わずパクられ、逆説的に全国区にのし上がった「目利きの銀次」。もともとは沖縄にある地場の大人気海鮮居酒屋なのです。
ちなみにモンテローザの中では前人未到のダブルパクリ「俺の串かつ黒田」のネーミングセンスが気に入っています。
本題に入りましょう、元祖であり聖地でもある「目利きの銀次」がコチラ。那覇の新都心、おもろまち駅から歩いて15~20分ほどの場所にあります。ガンダムみたいなエクステリアが印象的。なるほどフォントや雰囲気もモンテローザの「目利きの銀次」に似ています。
大衆居酒屋ながら予約が無ければ入れないほどの大人気店。1階はカウンター席と個室、2階はテーブル席が中心です。

メニュー構成につき、基本的には沖縄の海鮮居酒屋ですが、仕入れは全国津々浦々からという印象。魚はもちろん肉に揚げ物、炭水化物も充実しています。
オリオンのジョッキは550円。しかしながらオリオンのクラフトビールである75ビールは650円と割安。その他、日本酒は1合で千円を切り、泡盛はボトルで頼めばタダみたいな金額なので、気兼ねなく飲酒に浴することができます。
お通しが派手。卓上コンロでハマグリに火を入れていきます。シンプルなフードではありますが素直に美味しい。
お刺身の盛り合わせは千円かそこらだった気がします。しかも本日のラインナップの中から自由に好きなものを選ぶことができるのが嬉しい。クオリティはスーパーのパックの刺身と大差ありませんが、正直スーパーよりも安くつくのではないかと思えるほどの質および量です。
バイ貝の醤油に。ビッグサイズで可食部が多く食べ応えがあります。ムッチリとした食感に溢れる旨味。ヘタなサザエのつぼ焼きなんかよりも余程美味しい。
これは九州風のゴマサバだったっけな。魚の種類のゴマサバではなく生のサバを胡麻ダレで和えて薬味と共に頂きます。かなりはっきりとした味付けで酒が進む。
馬刺しもあります。たっぷりの馬肉にたっぷりの薬味。肉厚で食べ応えがあり、正直、本場熊本の専門店「かつ美食堂」なんかよりも全然美味しかった。
見て下さい、この3D感覚。確か鉄火巻きに中落ちやらイクラやらをぶっかける料理とも素材ともつかない豪快な食べ物です。しかし人は見た目が9割。こういったビジュアルで迫られると問答無用で満足してしまう自分がいる。
甘海老の塩麹ユッケ(だっけ?)。いったい何匹の甘海老がぶち込まれているんだと不安になるほどのエビエビエビエビエビちゃんパラダイス。強い甘味に塩麹由来の旨味と塩気。白米が欲しくなりました。
馬刺しが上手かったので、追加で馬のハツのねぎまみれ、的なものを。先のモモ肉に負けず劣らず魅力的な味わい。また、当店は薬味などの使いっぷりが豪快で気前が良いのが素晴らしい。
こちらは厚揚げを炙ってどうのこうのというものですが、あまり目立たない存在でした。
う巻のアナゴバージョン的なもの。くたくたに煮られたアナゴであり、小倉「田舎庵」のう巻きにベクトルが似ています。
かなり好き放題に飲み食いして、お会計はひとりあたり6千円ほど。うわーお、この質と量を考えればお値段以上間違いなしでございます。スタッフの皆さんもすげえ感じいいし、このお店に慣れた沖縄の人が東京でモンテローザ「目利きの銀次」に行くと怒り出すんじゃないか。それほどまでに異次元の魅力を湛えた元祖「目利きの銀次」でした。

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1年で10回沖縄を訪れることもあります。1泊15万円の宿から民宿まで幅広く手がけています。
TACが世に出した一風変わった沖縄本。もはやガイドブックではなく参考書の域です。非常に情報量が多く、かつ、うまく整理されており読みやすい。大判ではないので持ち歩きやすいのも素晴らしいです。オールカラーの割に高くない。数多ある沖縄ガイドブックの中では突出した存在です。