恵比寿駅東口から徒歩7~8分にある焼鳥「鳥つた」。お隣は「アッカ/恵比寿」、はす向かいには「MASA'S KITCHEN(マサズキッチン)」と、あのへんです。銀座や赤坂にある「Toriya Premium」の姉妹店。
ちょっと変わった座席配置であり、コの字というかクリップのような形のカウンターに個室がひとつ。厳密な一斉スタートではないのですが、予約時間はなるべく19:15開始に合わせています。焼き台が小さいからこその工夫でしょう。
名刺代わりに「キンカンの醤油漬け」。これは美味しいですねえ。もちろん果物の金柑ではなく鶏の卵になる前の卵黄の部分であり、要するにネットリと官能的な味わいなのです。海苔と一緒にパリっと食べるのも良い。
白菜のすり流し。これまでの人生、様々なすり流しに出遭ってきましたが白菜のそれは初めてです。調味が結構強くパンチのある味わい。洋食で言うところのポタージュスープですな。
浅漬けと鬼おろし。サッパリと口直しにグッド。加えてお代わりOKというか、勝手にジャンジャカ持って来てくれるのが嬉しい。一番バッターはセセリ。首の肉の部分であり筋肉を感じる弾力ですが脂も適度にのっておりジューシー。
レバーはトロりとした舌ざわりにザラっと鉄分を感じる、まさに血の滴る味わい。
レンコンはシャクっとホクっと良い食感。鰹節で風味をつけるのはナイスアイデア。
うずらの卵は中身がトロり。味付けは塩だけなのかなあ。個人的にはもっと攻めた調味が好きかもしれません。
かしわ。いわゆるモモ肉の部分で正統的な味わいです。
シイタケと見せかけて巨大なシメジです。なるほどシイタケに比べると香りは控えめです。こういうのシイタケが嫌いな人が食べたらどう感じるんだろう。
おでん。大根・厚揚げ・手羽元のセットであり、焼鳥屋としてはありそうでないメニュー。
すなぎも。シャクシャクとした独特の食感を楽しむ一本。まさに酒のツマミです。
だきみ。いわゆる胸肉ですが、皮の部分との組み合わせでジューシーな食感。カットも大振りでムシャムシャと食べ応えがあります。
ラストはつくね。卵黄が添えられタレがたっぷりという王道スタイルで美味しかった。
〆の食事は親子丼かそぼろ丼なのですが、2人でお邪魔したので半分こしました。コチラは親子丼。やはり卵黄の風味が強く濃密な味わい。
そぼろ丼はシンプルなそぼろ肉のみを想像していただけに太陽のような卵黄がトッピングされているのが嬉しい。ちょっとした卵かけごはんでもあり、ここのお店の人、卵黄好きなんやろな。
以上、一通りを食べ軽く飲んでお会計はひとりあたり7千円ほど。立地と質を考えれば悪くない支払金額です。肉のサイズが小ぶりでありもう少し食べたかったなとも思いましたが、その辺は追加注文すれば良いでしょう。いずれにせよ、ちょっとでも美味しいとすぐに1万円を超えてくる焼鳥バブルの昨今においては貴重なお店でしょう。
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