恵比寿駅をバスターミナル方面に出て猥雑な飲み屋街の奥にあるネパール料理屋「クンビラ(KHUMBILA)」。「筑紫樓(つくしろう)」のお向かいになるガラス張りの派手な建物です。
1F〜6Fまで全てがネパール料理屋という常軌を逸した構成。各階おもむきが異なる内装であり、上層は個室や宴会空間だそうです。従業員に日本人はおらず、これはどう考えても本物だろう感。香辛料の仕入れルートなどはガチでヒマラヤだそうです。
マサラビールで乾杯。ビールにハーブやレモンで風味付けしたオリジナルビールです。ほんのりと甘くジュースのようにスイスイと飲める。ちなみに通常のビールはエビスであり600円を切る価格設定と良心的。お通し(?)にパリパリチップスとジャガイモのスパイス和え。このジャガイモの味付けは日本人には絶対に真似できないものであり爽やかで鮮やかで環境に配慮した味わいです。
モモコ。ネパール風の小籠包であり(というかコチラが原型説も)、スパイスがたっぷり詰まった香味溢れる小籠包といった味わいです。そのままでも旨いですが、中央のよりスパイシーなソースをつければハイパースパイシーです。
豆腐パルンゴ。豆腐の上にほうれん草とハーブが乗った謎な料理ですが、豆腐に凝縮感がありチキンのような様相を呈しています。見た目ほど圧は強くない親切な味であり、しみじみとした1皿です。
ネパール風(?)のエビチリでしょうか。巨大なエビをスパイスでガッチリと炒め、明るく喧噪に満ちた味わいです中央の香味野菜も負けずにスパイシーであり、汗が噴き出すほどの辛さです。ビールをおかわりだ!
メインにしてスペシャリテの「ヒマラヤ鍋」。何とも雑なネーミングが痺れます。丸鶏をハーブと岩塩、スパイスでひたすら煮込み、鶏肉がホロホロに崩れるようになったら野菜やキノコをザっと煮込んで頂きます。チキンの出汁が強いカレーというかなんというか、日本語で形容しがたい味覚です。スパイスのオーケストラともいうべき複雑な味わいが五感に押し寄せる。
塩味は控えめなので、脇に置かれるヒマラヤの岩塩で自由に調味しましょう。薬味や野菜はおかわりOKと太っ腹。ただしデフォルトでとんでもない量なので、欠食児童でもない限りはおかわりをお願いすることはないでしょう。
頃合いを見計らって雑炊が始まります。先のスパイスたっぷりのチキンスープに野菜のお出汁も加わり、それらを全て統合したおじやが旨いのなんの。
デザートにミックスフルーツと自家製ヨーグルト。もうあかん、これ以上たべられまへん。ごちそうさまでした。
鍋のコースが3,900円であり、それに酒やら税やらで5~6千円に着地。うわーお、これは恵比寿でも屈指の費用対効果ですねえ。日本人では決して真似ることのできないスパイス使いを堪能し、はち切れそうになるまで食べ手この支払金額はネパールに移住したくなるレベルです。ただし特殊な料理でもあるので保守的な男子は苦手かも。まずは女子会でどうぞ。
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恵比寿も十番に負けず劣らず良い街ですよね。1度住んで、片っ端から食べ歩いてみたいなあ。よそ者ながら印象に残ったお店は下記の通り。
- ALTRO!(アルトロ) ←十番カラペティ・バトゥバ!の姉妹店。居心地最高。
- マッシュルーム(MUSHROOM) ←3皿取ってデザートやお茶までついて3,500円ってむっちゃ安くない?
- アリゴトゥール(Aligoteur Que du bonheur) ←美味しいを突き詰める旨いもの屋。
- 筑紫樓(つくしろう) ←ランチタイムは社会貢献活動かもしれませんが、それにしてもお得である。
- 鍈輝(えいき) ←コロナ・テイクアウトグルメグランプリ優勝店。
- クンビラ(KHUMBILA) ←スパイスのオーケストラともいうべき複雑な味わいが五感に押し寄せる。
- ブラチェリア デリツィオーゾ イタリア(BRACERIA DELIZIOSO ITALIA) ←ランチの信じがたい費用対効果。
- CarneSio east(カルネジーオ イースト) ←なんて素晴らしい費用対効果なのでしょう。
- スブリデオ レストラーレ ←チーズ好きのカーバ神殿。
- ガストロノミー ジョエル ロブション ←やはり最強。季節ごとにお邪魔したい。
- チャイニーズダイニング方哉(まさや) ←ランチの千円担々麺が絶品。
- 蕎麦懐石 義(ぎ) ←飲み物付きランチコース4千円がほんとうにすばらしい。
- えびすの安兵衛 ←超行列店。高知名物「屋台餃子」を恵比寿の地で!