富山は日本のスウェーデン

「富山は日本のスウェーデン」とはよく言ったもので、富山県に派手さはありませんが不思議と豊かさを感じる県です。私は富山県につき縁もゆかりも無いのですが、何故だか妙に水が合い、ここ最近では毎月のように訪れています。別に富山に彼女ができたわけじゃないよ。

ということで、本稿では富山県セルフアンバサダーである私が富山の魅力をご紹介。


■岩瀬/富山市
https://www.info-toyama.com/spot/80026/
富山で今もっともナウいエリアと言えば「岩瀬」。江戸時代から海運業で栄えた港町であり、満寿泉の5代目当主が再生を手掛け、古い町並みを残しながらも現代的な観光地へと変貌しました。
現在はロシアに向けた中古車輸出が盛んな港のようで、看板の言語が日・英・露で併記されているのが興味深い。かつての2chでお馴染みキリル文字Дを実務で見ることができるとは感動もひとしおです。

■カーヴ ユノキ(Cave Yunoki)/岩瀬
https://www.takemachelin.com/2020/11/cave-yunoki.html
1日1組だけの特別感溢れるレストラン。築100年の蔵(カーヴ)を改装した店内。料理のほとんどを富山の食材で勝負しているのが素晴らしい。おそらくコンテンポラリーフレンチというジャンルに分類されるのですが、見せかけだけでなく1皿1皿がきちんと美味しいのが輝かしい。東京の泡食ってんのかタレ舐めてんのかようわからんアホなイノベーティブ系レストランはこちらに勉強に来るように。富山の食材を突き詰めた唯一無二のレストランでした。詳細は別記事にて。


■里山のオーベルジュ 薪の音/南砺
1日3組限定のオーベルジュ。以前に金沢の別館に滞在したことがあるのですが、今回は富山県は南砺市の総本山にお邪魔します。世界遺産の合掌造りとかあの辺のド田舎(失礼)にあります。
オーナーは江戸の終わりから7代続く農家であり、地元で公務員として奉公しつつ集落の町内会長を務めたりと地域に深く根を下ろした方であり、ある意味でフランスのオーベルジュを体現した施設でしょう。詳細は別記事にて


■ランソレイエ(Lensoleiller)/南砺
https://www.takemachelin.com/2020/11/lensoleiller.html
桜ヶ池の畔に佇む「ランソレイエ(Lensoleiller)」。フランス帰りのシェフが地産地消をテーマに富山の僻地で気炎を吐きます。ミシュラン1ツ星。お会計はコース料理が1万円にソフトドリンクやら税サやらでひとりあたり1.4万円ほど。ガチで飲んでも2万円ほどでしょう。これは都心の調子に乗ったフランス料理屋の半額程度であり、日本屈指の費用対効果を誇るでしょう。
何より世界観が素晴らしいですね。フランスの田舎のレストランをそのまま持ってきたような感性がここにはあり(フランスの名店は何故か田舎にある)、フランスそのものがここにあります。ああ、ワイン、飲みたかったなあ。何なら泊まりてえなあ。オーベルジュ化してくんねえかなあ。詳細は別記事にて


■相倉合掌造り集落/五箇山
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富山の五箇山(ごかやま)から岐阜の飛騨にかけては「合掌造り」と呼ばれる茅葺の家屋が点在しており、このあたり丸ごと世界遺産に認定されています。私はいわゆるニュータウンと呼ばれる地域で生まれ育ったので人工的な緑にしか馴染みが無いのですが、日本人のDNAに刻み込まれた原風景として何とも心が落ち着く観光地です。
集落内では今なお人々が生活を営んでおり、世界的にも珍しい「人が住まう世界遺産」です。コロナで外人が来ないからかしっとりとした雰囲気であり、白川郷よりも印象が全然良い。


■瑞龍寺/高岡
https://www.info-toyama.com/spot/21009/
ややこしい歴史の話はさておき、珍しく芝生が美しいお寺です。西洋的な整然とした設計でありややもすると欧米の宮殿のような風格。映画の撮影やライトアップイベントなど割とチャラめパリピ寄りの寺社仏閣であり、意外に映える観光地でしょう。瑞龍寺とセットでどうぞ。


■高岡大仏/高岡
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「奈良・鎌倉と並ぶ日本三大仏のひとつ」と称されるのですが、驚くほど小さく商店街のオブジェのようです。あまりに親しみやすいのか日常生活に溶け込んでおり、近所の方が散歩がてら立ち寄るカジュアルな仏さん。何ともクセになる存在感です。


■パティスリー ジラフ(PATISSERIE LA GIRAFE)/富山市
https://www.takemachelin.com/2020/09/patisserie-la-girafe.html
富山駅から車で15分、公共交通機関でのアクセスは不可という僻地にある、北陸イチと名高いスイーツショップ「パティスリー ジラフ(PATISSERIE LA GIRAFE)」。食べログ百名店にも選出されました。
北陸のスイーツと言えばうっかり「アッシュ」に注目が集まりがちですが、あんな手抜きのオワコンスイーツの3倍は美味しいです。サロショに出店してくれねえかなあ。ダークホース的な位置づけと超本格派なクオリティで一気に話題を掻っ攫うような気がするのだけれど。詳細は別記事にて


■スターバックスコーヒー 富山環水公園店/富山市
https://tabelog.com/toyama/A1601/A160101/16000827/
「世界一美しいスタバ」として名高い富山環水公園店。ゲストはギャル多めでありその殆どが自撮りしインスタにアップしています(電通調べ認知度98%)。それにしてもスタバの人気は絶大だ。広告などは一切打たないのにこのブランド力はどこから来るんだろう。

富山の魅力をご理解頂けたでしょうか?きっとご理解頂けていないと思います。確信しています。というのも、やっぱり食べて自腹で支払わないとこの魅力は伝わらないはず。是非一度、騙されたと思って下記リンク集にあるお店を試してみてください。2020年12月に「レヴォ(L'evo)」の新店が山奥にオープンするようですが、雪道に慣れてない方は雪解けを待ってからね。

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富山は食の宝庫。天然の生け簀である富山湾にジビエや山菜が豊富な山々、そして米と水。レストランのレベルは非常に高く、支払金額は東京の3割引~半額の印象です。だいぶ調子に乗ってきた金沢が嫌な方は是非とも富山に。
観光地としてあまりパっとしない富山県につき、「幸福県」すなわち「恵まれた自然環境の下、住居・労働・教育などの都市機能が整備されている県」であることに目を付けた富山本。富山の魅力を様々な観点から紐解いています。