「ボンベイ」など都内のシャバシャバ系激辛カレーの総本山「デリー(DELHI)」。オープンは1956年とカレー専門店の草分け。創業者は戦前にインドやパキスタン、スリランカなどに駐在し味覚を鍛え、帰国後にインドからスパイスを取り寄せカレーを再現し人気を博しました。食べログでは3.82とカレー屋としては大健闘。当然に百名店入りしています。
ラーメン屋のような佇まいの店内。広さの割に店員の数が多く圧迫感があります。が、気が利くというか目ざといというか、何かあればすぐに察してすっ飛んで来てくれるので、運用レベルは非常に高く感じました。私は「タンドリーチキンセット」を注文。1,800円です。カレーにタンドリーチキンが付いてくるのかな、と思いきや、なんとビールまで付いてきます。最高か。
タンドリーチキン。カレーの添え物という位置づけでは決してなく、非常に手の込んだ逸品。ただ辛いだけでなく酸味のきいたコッテリ真っ赤ソースの風味も素晴らしい。量も多い。地味にサラダも新鮮で美味しい。
辛い。辛さ表示は★なしから★5つまで設定されており、「デリーカレー」はたったひとつなのですが、それでも涙が出そうなほど辛い。ただし辛いだけでなく、その刺激の中に複雑なスパイスの彩りが存在し、不思議と調和が取れています。鶏肉も大きい。辛いけどもう一口もう一口と後を引く味覚です。
ゴハンはデリー盛りとも言うべき、お皿に平べったく盛り付ける独特のプレゼンテーション。カレーソースが温度以上に熱く感じるので、少し冷えたぐらいの盛り付けが丁度よい。タマネギとキュウリのピクルス(?)もご自由にどうぞ。
お会計は本当に税込1,800円でした。ぐわー、これは安いなあ。気取ったインド料理屋であればビール1杯に鶏肉だけで似たような価格を請求されるのではあるまいか。銀座や六本木にも支店があるので、今後も積極的に利用していきたいと思います。でも辛いから次はバターチキンカレーにしようっと。
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カレーって美味しいですよね。インドカレーも日本カレーも大好き。ただしそれほど詳しいジャンルではなく、スパイスマニアには逆立ちしても勝てないので、意外性のあるオススメカレーをご紹介。
- 酒肆ガランス/白金高輪 ←本格派。カレー屋は当店に修行しに来るように。
- ラ・ファソン古賀/代々木上原 ←予約必須。欧風カレーの最高峰。
- コチンニヴァース/西新宿五丁目 ←「なぜここに?」と住宅街に突如現れる本格派。
- SPICY CURRY 魯珈(ろか)/大久保 ←朝の7時から並ぶ必要のあるカレー。
- ケンゾーエステイトワイナリー /六本木 ←野菜が溶け込み甘さを感じる一方で、きちんとスパイスが立っている本格派。
- 香妃園/六本木 ←六本木で遊ぶのに知らないのはモグり。
- ホットスプーン(Hot Spoon)/五反田 ←カレーというより牛肉料理。
- 薬膳スープカレーシャナイア(Shania)/目黒 ←これ以上の住宅街は無いというほどの住宅街にある名店。
- 東洋軒/赤坂見附 ←和牛の脂のコクが凝縮され、果物の甘味で包み込み、スパイスでキリリと〆るブラックカレー。
- カレー&オリエンタルバル 桃の実/水道橋 ←マトンカレーが実に奥行きのある味わい。
- デリー(DELHI)/上野 ←総本山。セットメニューが異常にお得。
- ボンディ(Bondy)/神保町 ←アタックとしては甘味。続いて穏やかな辛味が到来するという仕様。
- スープカレー屋 鴻(オードリー)/神保町 ←豚骨の旨味がクセになるカレー。
- エチオピア/神保町 ←ルーが絶品。豆サラダと野菜が上々。
- ディラン/新お茶の水 ←意外にも家庭的でゆるふわな味わい。
- スパイスボックス(Spice Box)/神田 ←日本人の口に合う本格派。ボリュームが心底満点。
- 印度料理シタール/検見川 ←千葉の僻地で大行列の超有名カレー屋。
カレーにまつわる単語が辞典形式にまとめられ、知っていそうで全く知らないカレーエピソードがたくさん詰まっています。気合を入れてカレーを食べに行く前に目を通してから臨むと楽しさ倍増!