立飲ビストロシン サンテ(SHIN Sante)/目黒

 「目黒の飲食業界を変えた」とも言われる大人気のフレンチ「立飲ビストロシン(Bistro-SHIN)」の新業態。目黒駅の直上にありオープン早めの使えるお店です。いつもは予約で満席の人気店ですが、16時過ぎに訪れればフリーで入れました。
「立ち飲み」と銘打っていますが店内の殆どの席は椅子が用意されており、権之助坂の店舗に比べると立ち寄り易いでしょう。店内には本日のオススメメニューが掲げられており、そのざっかけない雰囲気は磯丸水産的な居酒屋のようです。
コロナをかなり意識しているのか、入店時の検温や消毒はもちろんのこと、カウンター席にはアクリルボード、店員はあまり近寄って来ず、オーダーは紙に書いて渡すなど、新しい生活様式を徹底しています。
熱い日だったのでまずは生ビール。ビストロなのでワインの種類が豊富ではありますが、ビールやサワーなど普通(?)の酒もたくさんあるので、ワインが飲めない方でも充分に楽しめるでしょう。お通しにしっかりとしたサラダが付いているのが嬉しい。
まずは「レバーとささみのカルパッチョ」。ホタテのようにクリアな表情を見せるササミが美味。綺麗な味わいなので白ワインがバババと進みます。他方、レバーは濃密な味わいで赤ワインが欲しくなる。大した調味はしていないのにこの旨さは素材の良さの現れでしょう。量もたっぷりだ。
「季節野菜のフリット」はニンジンにピーマンにベビーコーンにズッキーニに、、、と野菜の図鑑のようにたっぷりと盛り付けらえています。もうこの1皿だけで「てんぷら深町(ふかまち)」の野菜コースを凌駕するボリュームではなかろうか。オマケなのか野菜だけでなくイカのフリットも紛れ込んでいました。優しみ。
肉料理にはハラミとハツの盛り合わせをチョイス。本当にシンプルな調味であり肉の味で攻めて来るのですが、それでもキッチリと美味しいのがすごい。千円を切る値段でこのクオリティは世界最高峰と言えるでしょう。量もなんやかんやで200グラムぐらいあるんとちゃうかなあ。
ひとりでお邪魔しはち切れそうなほどの飲み食いしてお会計は4千円強。グワーッ、安い!グループで訪れて数皿をシェアして食べればもう少し控えめな価格に落ち着くはずであり、この価格帯でこのクオリティはフランス料理として奇蹟の費用対効果と言えるでしょう。メニューの種類も豊富なので、フランス料理店が世界でココだけになったとしても何とかやっていけるんじゃないかと思えるほどの選択肢。超超超超オススメです。

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