ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 仙石原(宿泊)/箱根

賢島熱海に続きひらまつグループが手掛けるスモールラグジュアリー第3弾は箱根は仙石原。豊かな自然と温泉に恵まれた高原地帯であり、首都圏のゲストを魅了し続ける日本屈指のリゾート地です。

外観は美術館のようですが、中身はもっと美術館のよう。ベルナール・ビュッフェ、シャガール、ピカソ、ソニア・ドローネ、フェルナン・レジェ、草間彌生、片岡球子などがずらりと並び、まるで泊まれる美術館。チェックインカウンターなど無粋なものはなく、ゆったりとしたソファに身を預けウェルカムドリンク(生ビール!!)を楽しみながらチェックイン。
部屋に入ります。広い!恐らく70平米近くはあるでしょう。加えて動線が良く見た目以上に広く感じる設計です。
目玉は温泉。当館は全ての客室に温泉が引かれており、窓を開ければプライベートな露天風呂の完成です。別途、予約制の貸し切り露天風呂もあり予約していたのですが、酔っぱらって寝過ごしてしまいました。
アメニティはブルガリとオムニサンス。この写真のものがもう1セットあり、かなり気前の良いアメニティ配置です。
テラス側からお部屋を振り返る。温泉のほか、独立したシャワーブースもあります。バスローブ、ルームウェア、パジャマ、ふかふかのタオルと非日常感あふれる生地の山。
ベッドも上質。程よい硬さで私好み。昼寝と夜寝を含めると、今回の滞在時間の半分以上をここで過ごしたような気がします。
しっかりとした作り付けのライティングデスクも完備。wifiの速度も申し分なし。なのですが、前述の通り殆どを寝て過ごしたので今回パソコンを開くことはありませんでした。
コーヒー、紅茶、ミニバーは全てフリー。温泉にじっくりつかってからビールを一気飲みしてベッドに倒れ込む幸せよ。
ウォークインクローゼットはちょうど良い大きさで使い勝手抜群。京都のひらまつのクローゼットはめちゃんこ使いづらかったので、当館のそれは余計に使い易く感じました。
トイレも広い。また、居住スペースから離れた位置に配備されており心理的に心地よいです。
さて本題の夕食。メニューを見た時はイタリア語・フランス語・スペイン語・英語・日本語が混在して記載されており大丈夫かいなと心配したのですが、それらのエスプリが上手くまとまり不思議と統一感のあるコース仕立てでした。まさにシェフ独自の世界観であり奇抜ではあるがしっかりと美味しい料理の数々。このあと歯を磨いただけでそのまま眠りにつけるのもすごくいい。この幸せはオーベルジュの醍醐味。泊まった人にしかわからない幸せです。詳細は別記事にて
朝食は一番乗り。ゆうべは20時に寝て今朝は7時に起きてまた食べる。家畜である。実に贅沢な家畜である。
まずは和のエスプリを感じさせる一品。卵豆腐(?)に鴨のミンチにたっぷりのネギ。熱々のスープが家畜の身に沁みる。
オムレツにも一工夫があり、ナスにトロトロのチーズを加えたグラタン風。びよーんと伸びるチーズが堪らなく美味しい。
トウモロコシのムース的なものにキッシュ。朝からすごいラインナップだなあ。そしてそのいずれの料理も普通じゃなく作者のはっきりした味わいなのが嬉しい。
もちろん焼きたてのパンも用意されます。このところローカーボを目指して生活していたのですが、この日は特例でペロリです。
フルーツはマチェドニア仕立て。かき氷よろしくグラニテも置かれており、ビっと冷たく目の覚める美味しさです。
フレッシュかつ濃厚なヨーグルトには濃密なハチミツをたっぷりかけて頂きます。このハチミツはひらまつのどのリゾートにも置かれており大のお気に入り。コクがあって旨いんだ。
いやー、美味しかった。せっかく箱根に来たというのにホテルから1歩も出ずに、そのほとんどを食べて寝て風呂に入って過ごしました。これぞスモールラグジュアリーの醍醐味。1泊でひとりあたり5万円近くはかかりますが、都心で同クオリティのコース料理を食べることを考えればむしろ割安。おまけにGoToトラベルの対象です。東京から2時間の移動で最高の家畜体験。オススメです。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。