座席は厨房を大きく取り囲むカウンター席が中心。「でもこのテーブル席だとね、お店全体を見渡すことができるから神になった気分なの」という秘密のテーブル席もあります。
店員は全員が男でイケメン揃い。「今日はフレッシュのポルチーニが入っておりまして、追加料金になりますがオススメです!」と威勢よく勧められたのでそれに従うのですが、そんなにオススメで自信があるなら最初からコースに組み込んでおけばいいのに。
何となくこのツイートを思い出した。最近流行りの飲食店に行くと満面の笑顔の店員が籠一杯の魚介類や野菜を持って会食中の各テーブルを回り「いかがですか?」と押し売りしてくる店があるけど、そこまでして金儲けしたいかね?こっちはいい気分で晩餐してるのに呼んでもいないのに寄ってくるんじゃねえよ。流しの演歌師じゃあるまいしよ。— 黒かどや (@kadoya1) May 21, 2020
グラスのスパークリングワインが800円と安い。その後の酒は料理に合わせて適当に持って来てもらったのですが、量もしっかり注いでくれる割にいずれも千円強と悪くない価格設定です。なのですが、ワインのチョイスにはそれほど拘りがなさそう。「次のお料理にはコレです!」と自信満々に提示する割に、次の料理は何なのか確認すると答えられなかったりと色々チグハグ。ワイン選びの根拠は何やったんや。
まずはジャガイモスープ。穀物の旨味がしっかりときいており旨い。
冷前菜は生ハムメロンに帆立イクラ。前者はジューシーな果肉の甘味と生ハムの塩気がとても良く合います。後者は素材に独特の臭みが残りイマイチ。生ハムメロンだけで推した方が良いかもしれません。
温前菜はウニの洋風茶碗蒸し。生地は悪くないのですが、先の帆立イクラと同様にウニに違和感を覚えました。魚介はあんましなのかな。
じっくりと火を入れた玉ねぎにモッツァレッラチーズ。素朴な味わいですがしみじみと旨い。
パンは一般的な味わいであり特に印象に残らず。
「リクエスト頂いたポルチーニのリゾットです!」と提供されるのですが、こっちがリクエストしたんやなくてお宅が押し売りしたんやけどな、と神の声が聞こえました。加えてポルチーニの香りは殆ど感じられずエリンギのリゾットを食べているような印象。追加料金のはずなのに、奥の大葉とトマトのパスタのほうが美味しかったのが悔しい。
メインは豚肉。リアタイでトリュフをすりおろしてくれるのですが、肉もソースもトリュフも全然美味しくない。中途半端な品質のトリュフなんかいらないから豚肉の質を上げて欲しいところです。
デザートはムース(?)にアイスケーキ。これらは素直に美味しかったです。
お会計はひとりあたり1.2万円ほど。値段の割にいずれの料理も作者不詳で記憶に残りませんでした。ポルチーニやトリュフなど「っぽさ」の演出に重きを置いており、食べた者を感動させる決定的な何かが欠けています。「うーん、この前はアラカルトで注文したから良かったのかなあ」とは連れの談である。
冒頭に「活気が良い」と記しましたが、食べ進めるうちにうるさく感じ始め、ギャアギャアと騒いでいるグループに特に注意をしないお店にも腹が立ってきました。「ほんと、あんたと食事に行くとヘンな客ばっか集まってくるよね」とは連れの談である。
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恵比寿も十番に負けず劣らず良い街ですよね。1度住んで、片っ端から食べ歩いてみたいなあ。よそ者ながら印象に残ったお店は下記の通り。
- ALTRO!(アルトロ) ←十番カラペティ・バトゥバ!の姉妹店。居心地最高。
- アリゴトゥール(Aligoteur Que du bonheur) ←美味しいを突き詰める旨いもの屋。
- 鍈輝(えいき) ←コロナ・テイクアウトグルメグランプリ優勝店。
- KINOE(キノエ) ←食事が割安。自由度も高い。
- ブラチェリア デリツィオーゾ イタリア(BRACERIA DELIZIOSO ITALIA) ←ランチの信じがたい費用対効果。
- CarneSio east(カルネジーオ イースト) ←なんて素晴らしい費用対効果なのでしょう。
- スブリデオ レストラーレ ←チーズ好きのカーバ神殿。
- ガストロノミー ジョエル ロブション ←やはり最強。季節ごとにお邪魔したい。
- ビストロアム ←フレンチの出オチ最強選手。
- ユーゴ・デノワイエ ←3,000円切るランチでこのレベルなら大満足。
- レストラン間 ←日本で最もカリテプリに優れたお店なんじゃないか。
- ビストロエビス ←うちの娘もああいうふうに育つと良いんだけれど。
- チャイニーズダイニング方哉(まさや) ←ランチの千円担々麺が絶品
- えびすの安兵衛 ←超行列店。高知名物「屋台餃子」を恵比寿の地で!