店内はカジュアルなビストロという雰囲気であり、Tシャツなどでお邪魔しても大丈夫でしょう。随所に掲げられるバスクグッズに、店主のこの地方への愛情が伝わってきます。
ちなみに、スペインのサッカーリーグでは一度も二部に降格したことがないチームが三つだけあって、レアル、バルサ、そしてバスクのアスレチック・ビルバオです。しかもビルバオは他のチームのように外人を獲得したりせず、スペイン人すらも使わないバスク人だけのチーム。なんだかカッチョエエですな。
ランチはメインだけ、メインと前菜またはデザート、それら全部、の3種であり、私は真ん中のセットメニューをチョイス。飲み物もつくということだったので、ユニブラン(ブドウの品種)で作った微発泡のブドウジュースを頂きました。
まずは前菜盛り合わせ。これが本当の盛り合わせだと言わんばかりの盛りっぷりです。巨大な葉っぱが目立ちますが、サーモンのタルタル(?)にキャロットラペ、ラタトゥイユ、リエット(?)などもしっかり盛られており、小食な女の子だとコレとパンだけで満腹になりそうです。
ホワホワに温かいパンも美味。イーストを感じる奥行きのある味わいであり、素朴ですが確実に旨い。
メインは特製のロールキャベツを選択。成人男性のゲンコツほどの大きさの特大ロールキャベツにトマト、シンプルなパスタといった構成です。
ロールキャベツそのものもシンプルな調理なのですが、しみじみ旨い。派手さはありませんが、フランスにいる親戚の叔母さんが作ってくれそうな優しい味わいです。麺も、まあ、麺なのですが、ロールキャベツに寄り添う穏やかな味わいで美味。
〆にお茶菓子を頂いてごちそうさまでした。ちょっと色々美味しすぎたでの、追加でもう1セット注文しようかなと迷いましたが、いや、次回は夜に訪れることにしましょう。
お会計は1,650円。恐るべき満足度の高さです。千円台の昼食フレンチでは恵比寿「スブリデオ レストラーレ(Subrideo Restaurare)」と双璧をなす費用対効果でしょう。バスク料理って割にニッチなジャンルなのに、「ローブリュー」「アバスク」となぜかこのあたりに集中しており、そのいずれもレベルが高いのが面白い。バスク人が渋谷に来るとびっくりすることでしょう。
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「好きな料理のジャンルは?」と問われると、すぐさまフレンチと答えます。フレンチにも色々ありますが、私の好きな方向性は下記の通り。あなたがこれらの店が好きであれば、当ブログはあなたの店探しの一助となるでしょう。
- ガストロノミー ジョエル・ロブション ←最高の夜をありがとう。
- アピシウス ←東京最高峰のレストラン。
- ナリサワ ←何度訪れても完璧。
- ナベノイズム ←世界観がきちんとある。
- ル・マンジュ・トゥー/神楽坂 ←接客は完璧。料理は美味そのもの。皿出しのテンポも良く、とにかく居心地の良いお店。客層も好き。
- TAIAN TOKYO(タイアン トウキョウ)/西麻布 ←流行り廃りに捉われないマッチョな料理。
- メシモ(MECIMO)/小田原 ←重厚長大なレストランの裏をかく魅力的な設計
- ア・ニュ Shohei Shimono/広尾 ←リニューアルしてリベラルに、旨けりゃなんでもいいじゃん的に
- ラフィナージュ(L'affinage)/銀座 ←王道中の王道。銀座とは考えられない値付け。
- ル・マノアール・ダスティン/銀座 ←まさに正統。
- SUGALABO ←料理だけなら一番好きかも。
- エクアトゥール ←天才によって創られる唯一無二の料理。
- ete(エテ) ←美食の行き着く先はお抱えの料理人。
- レヴォ ←人里離れた場所にありながら、日本いや世界でもトップレベルのフランス料理店。
- マノワール・ディノ(Manoir d'inno)/表参道 ←料理は直球勝負。ワインは高くない。
- フロリレージュ ←間違いなく世界を狙える。
- クレッセント/芝公園 ←グランメゾン中のグランメゾン。
- アサヒナガストロノーム/日本橋 ←そこらのフランス料理店とは格が違う。
- ティエリー マルクス ←料理の良さはもちろんのこと、ワインのペアリングが見事。
- エステール(ESTERRE)/大手町 ←料理もサービスもパーフェクト。外せない食事ならココ。