予約不可、— 黒かどや (@kadoya1) January 3, 2019
店内待ち合わせ禁止、
大声禁止、
寝たら退場、
混雑時2時間制限、
ケチ臭い奴には塩対応、
偉そうな奴は出禁、
馬鹿も出禁、
これだけ厳しいローカルルールを掲げたお陰で客層がかなり良くなった。お客様は神様だと思ってる馬鹿な貧乏人を相手にするのは相当なコストが掛かるんだよ。
とは言え店主が客に求めていることは上記のような当たり前のことだけであり、何をそんなにトラブルになることがあるんだろうと怖いもの見たさでお邪魔することに。
立地は浅草・曳舟・押上の下町バミューダトライアングルのちょうど重心あたり。いずれの駅からも歩いて10分ほどの住宅街にあります。
典型的な下町の大衆酒場といったエクステリア。入り口あたりにはカップ酒の自動販売機があるのが面白い。「ラーメン二郎 三田本店」入り口近くにある黒烏龍茶の自動販売機を思い出しました。
ガラりと引き戸を開けると「いらっしゃいませぇ~」と普通にウェルカムな客あしらいで拍子抜け。手指をアルコール消毒した後、指定された席に座ります。店内の至る所にメニュー表が掲げられており、日本酒ラヴァーにとっては狂喜乱舞する価格設定です。
ちなみに店員はマスク着用、カウンター席にはアクリルボードが設置。基本的に1人客が多く無言で黙々と飲み食いする雰囲気なのでコロナはあまり気にならないはず。
腰を落ち着けると店員がやって来て「最初にお飲み物を~」と聞かれます。400円の生ビールを注文。確かに店員の愛想は良いとは言えませんが悪い訳でもなく、そのへんのラーメン屋の接客と大差ありません。
目の前のメニュー表から適当に注文すると「あっちに今日のメニューもあります。スマホで撮って、席でじっくり見て」と普通に親切です。それにしても場末の酒場で(失礼)これだけの料理を取り揃える手際の良さには舌を巻く。
まずは生ウニが出てきました。高級な鮨屋で爆盛りされるウニと大差ないクオリティでありめちゃめちゃ旨い。これが1皿400円というのはちょっと信じられない費用対効果の高さです。
刺身の盛り合わせも確か500円ぐらいだった気がします。ヘンな表現ですが普通に美味しい。外食においてこの量と質で500円というのは墨田区の奇跡と言えるでしょう。スーパーで買うより安い。
鳥ハラミポン酢。肉の量はもちろんのこと、ネギもたっぷり盛り付けられておりサッパリと頂けます。注文からの提供スピードも恐ろしく早く、どの料理もポンポンポーンと出てきます。
牛タタキは350円。やはり目を疑いたくなる価格設定。これをパックしてデパ地下に並べれば3倍は請求できそうなクオリティです。
しばらくビールを続けた後に日本酒へと移行。ちなみに生ビール400円、ビンビール500円、ビールのピッチャーなら950円と大変良心的。サワーのピッチャーなど600円である。
揚げ物ゾーンへ突入。こちらはつくねを揚げたものであり、
こちらはナンコツの唐揚げ。これらは一般的な居酒屋で食べるものと同等でしたが、価格は1皿300円かそこらです。
うな丼で〆。鰻の容積はかなり大きく、一般的な鰻屋であれば千数百円はしそうなクオリティなのですが、当店でのお値段は何と600円。こんなに幸せな〆の炭水化物は中々ありません。
かなり飲み食いしてお会計はひとりあたり4千円ほど。うわーめちゃんこリーズナブルやんか。ビビりながらの入店でしたが着席してしまえば居酒屋として普通の接客であり、どこにそんなモメる要素があるんだと肩透かしをくったぐらいです。
店主は迷惑な客はどんどん出禁にしていきますが、ルールを守ることのできる客にとっては有難い仕組み。接客コストを含め利益率の悪い客からのダメージは、巡り巡って普通のゲストの支払金額に跳ねて来るもんなあ。コロナ禍で当店がさほどダメージを受けなかったのは、やはり身の丈にあった商売をしてきたからだろう。— 黒かどや (@kadoya1) June 21, 2020
クソ客に土下座接客しない
クソ客にコストを掛けない
無理をして売上を追い求めない
嫌な客は冷遇する
当店のルールを順守できない馬鹿客は出禁
外人客を相手にしない
無理をしない事が一番さ。
1~2人でサク飲みするに最適なお店。自炊より安く、選択肢が多く、旨い。オススメです。時給千円台の低賃金で働く大衆向け飲食店の店員に笑顔や気配りや高度な知識を求める奴って店員の事を奴隷と勘違いしてるんじゃねえのかな?毎日8時間、週5日働いても20万円程度の収入しか稼げない店員に過剰な要求するなよ。店員が奴隷なら大衆店にしか来れない貧乏なお前も奴隷だろ。勘違いするなよ。— 黒かどや (@kadoya1) June 3, 2020
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。