フラノ寶亭留(ふらのほてる)/富良野

富良野にあるリゾートホテル「フラノ寶亭留(ふらのほてる)」。3万5000坪という広大な敷地にわずか25室だけと贅沢な空間使いが自慢のスモール・ラグジュアリーです。
メインダイニングを預かるのはフランスはライオール村「ブラス」で腕を磨いた小松直輝シェフ。野菜や野草、ハーブを使った料理が得意とのこと。窓から望むお庭には5000株のラベンダーが咲き誇り、あげみざわな状況です。
運転があるためアルコールはオフロードのランチです。自家製のジンジャエールは甘味が武蔵小杉であるため、追加で注文した炭酸水で割りたくなりました。
アミューズは仔牛のパテにキュウリやらミントやらの冷製スープ。なのですが、これらと同時に前菜(次の写真)をテーブルの上に並べられ困惑。見ると配膳係はアルバイト同然の民であり、あまりアミューズの意義などの教育は受けていないのでしょう。これは会社が悪い。
気を取り直して前菜。主題は真鯵にスナップエンドウ、アメーラトマトとのことですが、なるほどブラスのガルグイユを彷彿とさせる美しい盛り付けです。ちなみに野菜やハーブの多くは自家菜園で育てているそうです。
スープはカリフラワー。大地を感じさせる力強い味わい。ぶつ切りのホタテも具材としてあるのですが、その量が結構多く、スープだけでなくホタテ料理と名乗っても良いほどの迫力がありました。
魚料理はヒラメ。量が多く食べ応えはあるのですが、素材なのか調理なのかボッソリした食感であまり好きじゃない。それよりも付け合わせのズッキーニの美味しさに心を奪われました。
メインの前にグラニテが出るのですが、これはまあ、とりあえず出しましたといった味わいで、やおいな存在でした。
メインは豚肉。やはりしっかりとしたポーションでお腹が膨れます。付け合わせのお野菜も芯のある味わいであり、ガルニチュールとして相当の存在を放っています。
デザートはサクランボのアイスにアカシアのパンナコッタ、サクランボリキュールで風味付けしたジュレ(?)などなど。アカシアはこれまでハチミツの源泉という印象しかありませんでしたが、なるほど人間が直で食べてもかなり美味しい。ミツバチが集まるわけだ。
お茶菓子に自家菜園のハーブティで〆。最後の最後までしっかり美味しく頂けました。

お会計はひとりあたり6千円強とワイ歓喜。え!?この質と量のコースの料金が5千円なの!?酒を飲まなかったとは言え、お値打ちにも程があります。場面でサービスがグダグダなことが多々ありましたが、この支払金額であれば何も言うことはありません。次回は是非とも宿泊で訪れて、ディナーでワインをガンガン開けて楽しみたいなと思わせてくれるランチでした。

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