蝦夷(えぞ)/旭川

旭川から少し離れた東川町。近年はお洒落なカフェやアウトドアショップなどが集まるようになり、ちょっとした街となっています。そんなニッチな立地で気炎を吐くのが「蝦夷(えぞ)」。13時を過ぎても行列が続く、このあたりではちょっとした人気のラーメン屋です。
創業は1982年と老舗。カウンターに丸テーブル、小上がりと様々な座席の組み合わせであり、地元の家族が「8人で!」とか言って普通に入ってくる、そんなお店です。なのですが、恐ろしくオペレーションが悪く、着席から着丼まで30分近く待たされました。従業員は異常に多いのにその大半は暇を持て余しており、エリヤフ・ゴールドラット博士に見せれば発狂しかねない闇現場です。
ザンギ。一般的な唐揚げサイズが4~5で500円と中々の値段です。美味しいですが、唐揚げは唐揚げであり、なぜ30分も待たされたのか理解に苦しむ。暇そうにしてる店員がパパっと揚げればいいのに。
私はスペシャリテの「蝦夷ラーメン」の味噌味を注文。スープには大雪山の伏流水を用いているそうなのですが、暴力的な味噌とニンニクの量に繊細さの欠片もありません。加えて妙に白菜が多く、ラーメンを食べているのか野菜炒めを食べているのかわからなくなってしまいました。
麺も妙に細くこのスープに合うとは言い難い。それにしても、なんでこんなに細い麺を茹でるのに30分も要するのでしょう。気の利いた大学生が本気で取り組めば、3人でまあまあ回りそうな気がするキャパなのに。
連れは豚トロが入った塩ラーメンを注文。これは中々美味しいですね。やはり暴力的な調味ではありますが、塩ぐらい素朴な味付けでようやくちょうど良くなります。肉もかなりの量が入っており食べ応え抜群。
以上、ラーメンは千円、ザンギは500円という価格設定。うーん、この味と運用の悪さを考えれば千円は高いなあ。不味くはありませんが独特。オペレーションについても席数が足りず待つのであればまだしも、調理スピードが異常に遅いのが気になるところ。観光客が気合を入れて来る店ではなく、地元の方がファミレス代わりに使うお店と捉えましょう。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。