柳家錦(やなぎやにしき)/錦(名古屋)

食べログでトップクラスの得点を誇り、全国1位にもなったことのある岐阜県瑞浪市「柳家(やなぎや)」。その支店ともいうべきお店が錦(にしき)という名古屋の銀座的な街にオープン。本店は長男と三男が、名古屋の店は次男が担当しています。
2人で個室を予約させて頂きました。本店は一見さんお断りであり、予約人数は4名~であるため中々にハードルが高いのですが、錦の支店であれば一見OKで予約人数も2名~で大丈夫です。また、いちど錦のお店へ来たことがあれば本店の予約も受け付けてくれるそうです。
酒が安い。特にワイン。大好きな赤ワインがあったのでボトルで注文してしまおうかと思いましたが、料理内容を確認すると、ずっと肉が続くというわけでもなかったため断念。冷酒をお任せでお願いしたのですが、それでも2合1,650円とそのへんの居酒屋程度の値付けです。
前菜は蜂の子に里芋、エノキを含んだ大根おろし。蜂の子はゲテモノに分類する人もいますが、小エビの佃煮のようなものであり、白米が欲しくなる美味しさです。
鮎の塩焼き。もちろん天然モノであり、苦味がとてもキレイです。当店で使用される食材は全て本店と同じものであり、それほどややこしい調理というものでもないでしょうから、恐らく料理のクオリティは本店と変わらないでしょう。
サクラマス。これは割と普通。もちろん美味しいのですが、記憶に残る絶品というわけではなく、デパ地下で売られている刺身と大差ありませんでした。
山菜の天ぷら。フレッシュな筍と、行者ニンニクのパンチのある味わいが心に残りました。
鮎と天然鰻の天ぷら。美味しいのですが、先の鮎よりも丸々と太った上でひとりあたり2本と相当に量が多い。連れが「1匹あげる」ゾーンに入り都合1晩で5匹の鮎を食べることとなり正直飽きました。
ポテトサラダ。美味しいのですが、なぜここでポテトサラダなのかは不明。
ヒドリガモ。一般的に匂いが強いとされていますが、このお料理についてはそういったことは全くなく、むしろ力強い味わいが印象的。様々な部位が盛り込まれており、脂の強さによってグラデーションが楽しめるのが良かったです。
仔イノシシ。ブラインドで食べれば豚肉と答えてしまいそうなクリアな味わい。それでも噛み応えはしっかりとしており、小さいながらも食べ応えのある肉でした。
口直しにダイコンと金時草の焚き合わせを挟みつつ、、、
じゃーん、長良川の天然うなぎ。東京のように軟弱に蒸したりはせず、炭でバリっと炙ります。むっちりとタフな食感であり、精神的な抵抗力を失ってしまう美味しさ。
小ライスも添えられるのですが、なぜかこのゴハンは全然美味しくありません。そのへんの定食屋と変わらない品質であり、このあたりもうちょっと拘っても良い気がしました。
〆のお食事は五平餅。クルミや松の実、ピーナッツ、ゴマなどが甘辛い味噌に混ぜ込まれており、ただでさえ満腹なのに胃袋にトドメを刺すボリューム感。串(?)のヒノキの爽やかな香りに救われました。
デザートは抹茶プリンなのですが、これは普通ですね。コンビニのスイーツと大差ありません。

そこそこ飲んだはずなのに、お会計はひとりあたり1.5万円で済みました。これは安い!日本最高峰とも言える山の食材をたらふく食べてこの支払金額は悪くないディールです。死ぬほど美味しい!というわけではありませんが、上質なツマミと位置付けリーズナブルな酒を飲むという意味では素敵な体験。接待にも使えるかもしれません。良く飲む仲間と共にどうぞ。

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