リナシメント(RINASCIMENTO)/目黒

目黒駅から歩いて15分ほど。「りんだ」「焼肉BABY」など実力派のお店が集まるエリアのイタリアン「リナシメント(RINASCIMENTO)」。食べログは3.73(2020年6月)でありグルメガイド「ゴ・エ・ミヨ」にも毎年掲載されています。
店内にはメインダイニングの他、シェフズテーブルや個室もあり様々な使い方ができるでしょう(写真はヒトサラ公式ページより)。夜はシックでスタイリッシュ、ランチはガラス窓から光が差し込み清潔で美しく健やかな雰囲気です。
ワインはイタリア中心。アラカルトはもちろんペアリングもあって6千円程度とリーズナブル。小川慎二シェフはイタリアの2ツ星「リストランテ・サンドメニコ」で5年を過ごし、うち2年間をスーシェフとして活躍。かといって鼻持ちならない嫌な野郎ということは全くなく、オーナー含め皆ゆるふわ系の感じの良い民であり居心地がとても良い。
名刺代わりに出される前菜の盛合せ。ぐわー!なんだこりゃ!阿保なインスタグラマーなら濡れてしまうレベルの美しさです。
メニューにはお料理ひとつひとつについての説明が記載されています。それぞれが絶妙な酒のツマミであり、のんびり飲み食いすればこれだけで1時間は楽しめてしまいます。
パスタは天龍鮎を用いたもの。トップに置かれた若鮎コンフィの旨味とビターな肝のソースの風味が大人の味わい。木の芽の香りも格好良く、和の空気を感じさせる1皿です。
自家製のパン。小麦を感じさせる深みがあり、そのへんの手抜きフォカッチャとは一線を画す味わい。
「くちどけ加藤ポーク」のオーブン焼き。脂の融点が低い豚肉だそうで、なるほどしっかりと肉汁は保ちつつもサラサラとした口当たり。ニンジンもサッパリとした味覚で軽やかにフィニッシュです。
他のテーブルに供される料理があまりに旨そうだったので追加注文。短角牛と幸福豚を用いたボロネーゼであり、スペシャリテです。2種類の肉由来の複雑な旨味や脂の濃さ、ならびに皿全体を覆い尽くすフレッシュなマッシュルームとパルミジャーノ・レッジャーノが弾ける美味しさ。〆の糖質のつもりがワインがグイグイ進むパスタでした。
今度こそ〆の糖質。パンと同様、素朴ながら深みを感じるパウンドケーキで〆。ごちそうさまでした。
短めのコース料理にペアリングをつけ、パスタを追加してひとりあたり1.8万円ほど。かなりしっかり飲み食いできたことを考えれば実にリーズナブルです。ニッチな場所に立地するため、ヘンな客がいないのもすごくいい。デートに接待に食事会にとかなり使えるお店でした。次回は高いコースでシェフのフルパワーを楽しもうっと。

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