道路に向かった路面席が人気の店内。テーブル席がいくつかに厨房を取り囲むカウンター席、ボックスシートとバリエーション豊かな席の配置。ランチに訪れたこともあってかカジュアルな雰囲気です。
セットのサラダが美味しい。新鮮な葉物野菜で量もたっぷり。隣の客が注文していたサラダだけのセットも実に美味しそう。スープやサラダが付随しないランチメニューもありますが、ここは+300円で追加するべきクオリティでした。
ジャガイモの冷製スープ。ザラりとした舌ざわりを残した塩気の強いスープ。スープというよりも食べ物という表現がふさわしい食べ応えであり、味濃いめ原理主義の私としては好みの1皿でした。
と、ここまでは良かったのですが、太陽以外の何かで焼いた顔のグループが店内に闖入し、店中のゲストに演説するかのような大音声で騒ぎ始めました。爪爪爪のように騒がしく、私は目の前の連れとの会話すらままならなくなったため、通りがかった店員にどうにかして欲しいとお願いしたのですが、店員は「スミマセンスミマセン」と謝るだけで一向に注意する気配はありません。つまり、そういうお店です。
ちなみにこれは私が神経質なだけというわけではなく、 他のテーブルのゲストたちも明らかに迷惑そうな表情を浮かべており、オーダーを全てキャンセルして店を出て行った客もいたほどです。残された客のお通夜っぷりといったらない。ここまで明確な被害があるというのに注意をしない接客ポリシーとは何なんでしょう。
大きなハンドバーガー。ハンドバーガーというのは誤植ではなく、バンズが手の形をしているハンバーガーです。ギャマングループで一頭買いしている和牛を用いてるとのことですが、肉の挽き方が細かすぎ歯ごたえが微妙で食べ応えがありません。フレンチフライも冷凍モノなのか均一で味気なかった。
牛ハラミのタリアータ。見た目は悪くないですが肉そのものの味が薄く、ボリュームとは関係なく食べ応えはありません。が、1,800円のランチで先のスープとサラダがつくのであれば、相応のクオリティと言えなくもない。丸ごと焼いたタマネギはジューシーで香ばしく美味しい。
料理の味覚そのものは、まあ、こんなもんかなあというレベルでしたが、料理以前の問題が多いお店でした。お店側がある程度は客層をコントロールしないと、ゲスト同士で憎悪の応酬を呼ぶことにつながり、いずれは決定的なトラブルに繋がりかねません。レストランは旨いか不味いかだけじゃないなと強く認識したランチでした。しばらくギャマン系列とは距離を置こうっと。
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イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
- ヴィラ・アイーダ(Villa AiDA)/岩出(和歌山) ←我が心のイタリアン第1位。
- TACUBO(タクボ)/代官山 ←ポイントは二番手の存在。
- リストランテ センソ(Ristorante Senso)/白金台 ←どの皿も創意工夫に溢れており、それぞれがきちんと美味しい。
- RISTORANTE YAGI(リストランテ ヤギ)/代官山 ←都内の予約の取れないイタリアン・レストランの代名詞となる日も近い。
- リストランテ カッパス(Ristorante kappas)/表参道 ←コスパ抜群。質実剛健。
- リストランテ・オステリア/六本木 ←ベーシックにすごく美味しい。誰もが納得。
- プリンチピオ/麻布十番 ←こんなに有意義な6,800円があるか?
- カーザヴィニタリア/麻布十番 ←ゴージャスな店内と落ち着いた雰囲気。そのくせ高くない。
- ロッツォシチリア/南麻布 ←雰囲気良く客のレベル高し。ウイキョウのパスタが秀逸。
- ラ トラットリアッチャ(La Trattoriaccia)/広尾 ←すべてが期待以上、満足感しかありません。
- ポンテ デル ピアット (PONTE DEL PIATTO)/広尾 ←少量多皿でどれも旨い。
- アクアパッツァ/広尾 ←日本人向けイタリアン。誰が食べても納得の味わい。
- アンビグラム/広尾 ←肉塊に喰らいつく幸せ。やや割高なのが難点。
- アッピア/広尾 ←客の注文力が試される偉大な店。すごく高いのが難点。
- サローネ2007/元町 ←ランチのポモドーロは絶品。グラム数が指定できるもの最THE高。
- トラットリア アマルフィターナ/渋谷 ←精神的にも費用対効果も本物のトラットリア
- サーラアマービレ/銀座 ←ランチのフリーフローがお得。
日本のイタリア料理の歴史から現代イタリアンの魅力まで余すこと無く紹介されており、情報量が異常なほど多く、馬鹿ではちょっと読み切れないほどの魅力に溢れた1冊です。外食好きの方は絶対買っておきましょう。