広い店内。おそらく80席以上はあるでしょう。バイリンガルのレセプショニストも配置し万全の状態での開業です。
ちなみにシェフのアンドリュー・レイはベトナム系の二世であり、「シェフ マブロ」などで腕を磨いたのち独立。お母さまから受け継がれた出汁にフレンチのエスプリが加わった、モダンベトナミンキュイジーヌです。
前菜に生春巻き。これは、うーん、居酒屋レベルです。具材はタップリなのですが、海老が入っていないのがつらたんまる。ハーブがたっぷり塗されているのが救い。
続いて「アンドリューのフライドチキン」。手羽とその先の肉塊を大胆に揚げ、これまた大胆にソースをぶっかけた料理です。酸味をきかせた思いきりのよい調味であり、記憶に残る美味しさ。残ったタレでたっぷりの野菜を食べるのもグッドです。
名物料理がジャンジャン出てきます。昼間っからパーリーである。奥のオレンジ色はシラチャー・ソース。タイのシーラーチャー郡に由来する多目的なチリソースであり、ベトナム系アメリカ人の食品会社がブレイクさせました。
チキンのフォー。麺にコシがあって、日本人好みの食感です。うどんやそばに通じる出汁の旨味に清涼感のあるハーブやライム。鶏肉もたっぷりです。
こちらは「牛バラのバインミーフレンチディップスタイル」。牛バラ肉の煮込みや玉ねぎ、ハーブ類を豪快にフランスパンに挟み込みました。アジアンテイストな牛肉のサンドイッチであり、万人受けする味わい。ちなみにビーフスープに浸して食べるのが「フレンチディップスタイル」とのことですが、私の知る限りそんなフランス人はおらんやで。
私が選んだデザートは「P&L ソフトサーブ」。まあ、普通に美味しいソフトクリームなのですが、他のデザートのほうが凝っているように思えました。
連れは「リリコイ マラサダ」。リリコイすなわちパッションフルーツのクリームが入った揚げパンです。聞いただけでこれはデブが食べるものだと敬遠したのですが、少し味見させてもらうと結構、いやかなり美味しい。備え付けの黒ゴマのアイスやマンゴーも悪くない味わいであり、先のソフトクリームがだいぶ霞んでしまいました。
お会計はひとりあたり2,100円と驚異的な費用対効果の良さです。ハワイの屋台で食べた際はフォー単品バインミー単品でそれぞれ13ドルですよ信じられますか?加えて日本で食べるほうが精密な調理であり味わいは格段に上。本家よりも安くて美味しいなど聖書レベルの奇跡である。近いところでは「Longrain(ロングレイン)」に似た食後感。今度は夜にお邪魔してみたいと思います。
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恵比寿も十番に負けず劣らず良い街ですよね。1度住んで、片っ端から食べ歩いてみたいなあ。よそ者ながら印象に残ったお店は下記の通り。
- ALTRO!(アルトロ) ←十番カラペティ・バトゥバ!の姉妹店。居心地最高。
- アリゴトゥール(Aligoteur Que du bonheur) ←美味しいを突き詰める旨いもの屋。
- 鍈輝(えいき) ←コロナ・テイクアウトグルメグランプリ優勝店。
- KINOE(キノエ) ←食事が割安。自由度も高い。
- ブラチェリア デリツィオーゾ イタリア(BRACERIA DELIZIOSO ITALIA) ←ランチの信じがたい費用対効果。
- CarneSio east(カルネジーオ イースト) ←なんて素晴らしい費用対効果なのでしょう。
- スブリデオ レストラーレ ←チーズ好きのカーバ神殿。
- ガストロノミー ジョエル ロブション ←やはり最強。季節ごとにお邪魔したい。
- ビストロアム ←フレンチの出オチ最強選手。
- ユーゴ・デノワイエ ←3,000円切るランチでこのレベルなら大満足。
- レストラン間 ←日本で最もカリテプリに優れたお店なんじゃないか。
- ビストロエビス ←うちの娘もああいうふうに育つと良いんだけれど。
- チャイニーズダイニング方哉(まさや) ←ランチの千円担々麺が絶品
- えびすの安兵衛 ←超行列店。高知名物「屋台餃子」を恵比寿の地で!