店内には唸りをあげる薪窯がガラス窓越しによく見えます。手が届きそうな位置で生地が捏ねられソースが伸ばされ窯に放り込まれる様は圧巻。まるでデパ地下の実演販売を見ているようで童心に帰りました。
生ビールは800円と、この手のピッツァ屋としては一般的な価格設定。しかしながらグラスは薄張りで手の込んだ注ぎと泡の整えっぷりであり驚きの美味しさです。ところで後から知ったのですが、三軒茶屋「L'ARTE(ラルテ)」は当店の2号店だそうな。
前菜盛り合わせはひとり1,800円と中々に値が張りますがヒラメのカルパッチョ、タコ、チキン、モッツァレラとナス、アスパラの生ハム巻き、生シラスとその内容は充実。生シラスが圧巻だったなあ。湘南の観光客相手のシラス屋よりも量も質も良いです。
パンが旨い。小麦粉を練って焼いただけですという素朴なものですが、香ばしさ・食感・瑞々しさとどれを取っても一級品でした。
ピッツァは「ディアボラ」から。ピリリを通り越して結構な辛さであり、なるほど「悪魔(ディアボラ)」とはよく言ったものです。パンの出来から予見していましたが、生地についても迫真の旨さでした。
こちらは「カルツォーネ」という包み焼き。いわゆるピッツァと同じ材料を用いているのですが、三日月型に折りたたんで焼いただけで心が躍ってしまいます。
具材はサラミ(?)にモッツァレッラチーズ、リコッタチーズなどなど。生地でカバーされているからかチーズが良く保温されており、いつまでも温かくビヨーンが楽しめました。
以上をふたりでシェアし2杯づつ飲んでお会計はひとりあたり6千円ほど。ランチに比べるとさすがに費用対効果は劣りますが、この立地でこの食後感であれば悪くない価格設定です。隣のテーブルの方が召し上がっていたパスタが実に旨そうだったので、今度は麺類とか魚料理とか肉料理を試してみようっと。
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東京はピッツァのレベルが恐ろしく高い都市です。世界的に見てもナポリの次の世界2位ではないでしょうか。百花繚乱の東京ピッツァ市場をまとめました。
- タランテッラ ダ ルイジ/白金高輪 ←前菜含めた総合力という意味では一番好き。
- ナポリスタカ/神谷町 ←東京タワー真下という立地に星型のピッツアというオリジナリティ。
- ナポリスタカ/駒沢大学 ←ランチも抜群。1枚でボリューム満点。
- ラッテリア ベベ カマクラ/鎌倉 ←「好きなピッツェリアはどこですか?」と問われると、いの一番に挙げたいお店
- エンボカ/軽井沢 ←美味しい車輪の再発明
- エンボカ/代々木上原 ←ヨーロッパを頻繁に出張する方も唸る丁寧な作りこみ。
- ジャンカルロ トウキョウ/麻布十番 ←大き目のサラダに抜群に旨いピッツァ、食後のお茶がついて1,000円ポッキリ
- サヴォイ/麻布十番 ←まるで蕎麦屋。2種のみのピッツァを15分で掻き込んで駆け抜ける爽快感。
- SAVOY とまととちーず店/麻布十番 ←サヴォイのピッツァを腰を据えて楽しめる店。
- ピッツエリア ファッブリカ トクマル/元住吉 ←郊外でもキラりと光るリーズナブルなピッツェリア。