TATEOKA TAKESHI/札幌

すすきのにあるミシュラン1ツ星フレンチ「TATEOKA TAKESHI」。館岡武士シェフは24歳でフランスに渡り、ロアンヌの「Troisgros(トロワグロ)」などで腕を磨いた後に帰国。
窓が大きく明るい雰囲気の店内。一面ガラス張りのワインセラーが印象的。ちなみにこの場所はもともと「ル・ヴァンテール」というレストランであり、そこのシェフを務めていたムッシュ館岡がそのまま2016年に引き継いだそうです。
飲み物メニューを見てもあまりピンと来なかったので、ワインのペアリングを注文。3杯で5千円(税サを含めると6千円超)なのですが、それぞれの量がとても少ないので割高です。グループで訪れたのであればボトルで注文したほうが良いでしょう。
アミューズはブリオッシュにフキノトウ味噌。百合根を再構築したお団子の中にはカラスミが。いずれもナイスアイデアですねえ、旨味が強く、日本酒が欲しくなる。
グリーンピースのスープ。ザラりとした舌ざわりが青っぽい旨味を放ち美味。トッピングには馬肉や根セロリ、シャコ、キャビア。いずれもそれ単体では良いのですが、このスープに入れる意図は良くわかりませんでした。豆だけで充分美味しいのにキャビア要るかなあ。
パンはシンプルなバゲット。発酵バターの風味が良かったです。
お魚はサクラマスのコンフィ。魚そのものは悪くないのですが、付け合わせならびにソースがダメですね。謎にワカメやコンブを多用しており、ヌルヌルとした食感で気持ち悪い。都こんぶをお湯で戻したような風味であり、イマイチを通り越して不味かった。
メインは鹿肉。ドラマ「グランメゾン東京」に出てきた伝説のハンターのモデルとなった人が獲ってきたものらしいのですが、残念ながら我が家にはテレビが無く地上波は見ることができないのである。いつかアマプラでやらないかな。

鹿肉そのものはとてもクリアでキレイな味わい。クセが全くなくブラインドで食べれば鹿肉とはわからないかもしれません。であれば鹿肉である必要はあるのかと色々と考え込んでしまいました。
デザートはブンタンにバイマックルのアイス。バイマックルとはタイ料理などで多用されるライム風味のハーブです。いずれも美味しいのですが、ライムのアイスではなくバイマックルのアイスである必要性についてやはり色々と考え込んでしまいました。
ミニャルディーズは王道の味わい。控えめな存在ながらしっかりと美味しかった。
コーヒーは名店「宮の森アルケミストコーヒー」のものを用いており、さすがの美味しさです。数か月前から自宅に割と良いコーヒーメーカーを導入して以来、コーヒーは自宅で、レストランでは紅茶またはハーブティーをという生活が続いていましたが、そのルールを打破する美味しさがありました。
お会計はひとりあたり1.5万円ほど。これは、高い。同価格帯のフランス料理店、例えば恵比寿「Élan.MIYAMOTO(エラン ミヤモト)」北浜「ユニック(UNIQUE)」の食後感と比べると三段階ぐらい見劣りします。料理も美味しいしワインのチョイスもサービスも何もかも問題はないのだけれど、単純に高く感じました。


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