きしもと食堂 八重岳店/本部(沖縄)

明治38年創業の老舗「きしもと食堂」。薪を焼いて残った灰を水に溶かし込んだ上澄みを麺に用いる木灰そばで有名です。本店と八重岳店があるのですが、本店はキャパが小さく駐車場の位置も分かりづらいので、普通の観光客であれば八重岳店の利用のほうが便利でしょう。
カウンター席、テーブル席、座敷とどのようなパーティにも対応できる客席仕様です。メニューは「そば」と「じゅーしー」ぐらいしかなく、トッピングやサイドメニューを一切置かないのが男らしい。
注文後数分で着丼。ちなみに麺は製麺機のある八重岳店で生産しているそうで、なおのこと本店よりも八重岳店を訪れるほうが良いでしょう。
自慢の麺は讃岐うどんのように太く、バリっとした噛み応えがあります。いわゆる沖縄そばとは一線を画す食感でありとても美味しい。なんでも麺を作る際にかんすいではなく、薪を焼いた後に残った灰を水に溶かして寝かせ、その上澄みの灰汁を使っているそうであり、どういうメカニズムかは知りませんがとにかく美味しいのである。
出汁は透き通ってはおらず明らかに味が濃そうであり、そして実際にとても濃い。鰹節のパンチがこれでもかときいており、一般的な沖縄そばの数倍は記憶に残るスープです。三枚肉は正攻法の味わいで美味。赤身(?)の部分はパサついた食感でややイマイチ。
沖縄風炊き込みご飯の「じゅーしー」。こちらもスープに負けず劣らず濃いめの味付け。硬めに炊かれておりパラパラとした食感であり、チャーハンに近い食後感でした。
沖縄そばは何処で食べても似たような味であることが多いのですが、当店は明らかに異才を放っています。那覇からのアクセスは悪いですが、美ら海水族館など北部を訪れる際には是非立ち寄ってみましょう。


食べログ グルメブログランキング

関連記事
1年で10回沖縄を訪れることもあります。1泊15万円の宿から民宿まで幅広く手がけています。
TACが世に出した一風変わった沖縄本。もはやガイドブックではなく参考書の域です。非常に情報量が多く、かつ、うまく整理されており読みやすい。大判ではないので持ち歩きやすいのも素晴らしいです。オールカラーの割に高くない。数多ある沖縄ガイドブックの中では突出した存在です。

関連ランキング:沖縄そば | 本部町