千日(せんにち)/旭橋(那覇)

旭橋駅もしくは県庁前駅から徒歩10分ほど。1952年創業の沖縄ぜんざいの老舗「千日(せんにち)」。専用駐車場は少しだけあるのですが、それほど数は多くないので近隣の有料駐車場なども活用しましょう。
オールドスクールな店内。公共プールの脇にありそうなテーブルや椅子が郷愁を誘います。クーラーなど洒落たものはなく扇風機が全力で稼働しています。席を確保した後はカウンターに向かい、前金制でオーダー。食べ物ができあがると呼び出されるのでセリフで取りに行きましょう。
「沖縄そば」は600円。シェアもOKであり、取り分け用のお椀も用意してくれます。
三枚肉にカマボコ、ネギ、紅ショウガという王道のトッピング。平打ち麺に透き通ったスープとオーソドックスな仕様です。良くも悪くも特徴は無く、規範的な沖縄そばと言えるでしょう。
真打登場、ぜんざいの「いちごミルク金時」です。550円。一般的に「ぜんざい」とは小豆を煮たホットなおしるこのようなものを意味することが多いですが、沖縄では煮た豆にかき氷を盛り付けたものをそう呼びます。当店の「ぜんざい」は高さが20センチ以上あり、血塗られたマッターホルンのような外観です。
氷は粗くガリガリ系。原宿や台湾の絹のような舌ざわりを期待していた場合はハシゴを外されることとなるため気を付けましょう。イチゴは苺の味はせず人工的な何かの味であり、メロンジュースのメロン味と似たようなベクトルです。ミルクはいわゆるコンデンスミルクの味。豆は小豆ではなく大粒の金時豆であり甘さは控えめ。しっかりと粒の形を残しており、ざくざくとした食感がたまりません。
まとめると、「沖縄そば」は悪くはないものの敢えて当店で食べる必要はないでしょう。「ぜんざい」は煮豆がとにかく美味しいため、シロップや練乳などは不要であり、煮豆にプレーンな氷だけがのった「アイスぜんざい」がベスト。この味覚が1杯350円というのは那覇の奇跡。サラっとおやつを食べる感覚で訪れましょう。


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1年で10回沖縄を訪れることもあります。1泊15万円の宿から民宿まで幅広く手がけています。
TACが世に出した一風変わった沖縄本。もはやガイドブックではなく参考書の域です。非常に情報量が多く、かつ、うまく整理されており読みやすい。大判ではないので持ち歩きやすいのも素晴らしいです。オールカラーの割に高くない。数多ある沖縄ガイドブックの中では突出した存在です。

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