鮨心(すしこころ)/広尾

天現寺の交差点から少し入ったところにある「鮨心(すしこころ)」 。ちょっとお高いイタリアン「アンビグラム」と同じ建物にあります。
中村導昌シェフは「築地寿司清」「意気な寿し処 阿部」で経験を重ね、2008年3月に独立開業。2013年に白金から南麻布に規模を拡大して移転してきました。16席と8席のカウンターが部屋を分けてふたつあるという面白い店内。今回は8席カウンターにお邪魔します。
予約サイトからの特典で、飲み物か1品料理のどちらかを選択できたので、 1品料理をチョイス。ホタテの磯辺焼きであり普通に嬉しい。モシャっとしたサイズのホタテをパリパリの海苔と共に1分間咀嚼します。
スミイカ。つるんとした外観が可愛らしく、プツプツとした歯切れの良い食感。調味にコショウを用いているのが面白い。
ヒラメの昆布締めは中々に分厚く食べ応えがあり〼。旨味が強く美味しい。
サクラダイ(マダイ)も厚い。当店はにぎりのサイズこそ小さめではありますが、タネが厚いのが特長的です。
コハダはあっさりとした締め具合であり、コハダそのものの味が強い。シャリの粘度が高くタネとの一体化が進みます。
ホタルイカが旨い。非常に新鮮でフレフレッシュなのですが、味噌もたっぷりとつまっており心に残りました。
サヨリもフレッシュ。熟成鮨が勢力を強める中、当店の鮨は新鮮なものを使うことが多く、何でも生が一番の私としては嬉しい限りです。
中トロが絶品。赤身の旨味と脂のバランスがとてもよく、繊細な食感も素晴らしい。
江戸前の太刀魚。強めに火を入れており口に放り込んだそばからホロホロと崩れていきます。
新潟の南蛮海老。いわゆる甘海老ですが、やはりフレッシュなタッチが印象的であり、表面はネトネト、内部はプツプツといった食感。
味噌汁には緻密に裁断された大量のネギ。このシャクシャク感が永遠に続き、スープというよりはネギを食べているような錯覚に陥り、ネギ好きとしては堪らん1杯。
赤貝のヒモとキュウリを巻いた「ひもきゅう」。赤貝のクセをキュウリの青味が上手く緩和へと導いており、濃密な海苔の風味と共に乙な味。
王道中の王道といったギョクで〆。ごちそうさまでした。

ランチタイムでお酒を飲まなかったので、ひとりあたり4,400円。このクオリティのにぎりを10カン出してこの価格はリーズナブル。大将は常に笑顔を絶やさずテキパキと仕事をこなし、およそストレスとは無縁のお店です。今度は夜にツマミと酒も楽しみに行こうっと。


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鮨は大好きなのですが、そんなに詳しくないです。居合い抜きのような真剣勝負のお店よりも、気楽でダラダラだべりながら酒を飲むようなお店を好みます。
この本は素晴らしいです。築地で働く方が著者であり、読んでるうちに寿司を食べたくなる魔力があります。鮮魚の旬や時々刻々と漁場が変わる産地についても地図入りでわかりやすい。Kindleとしてタブレットに忍ばせて鮨屋に行くのもいいですね。

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